うつ病に悩んだ8年間。私は腸活で人生を変えられた【腸活で人生変えた人vol.4】

ウンログを活用しながら腸活を実践し、人生が変わった人にインタビューをする「腸活で人生変えた人」。第4回目に登場するのは、腸内環境を改善する食生活アドバイザー「爆うんち先生」の西村五月さんです。

 

明るい笑顔が印象的な西村さんですが、実は東日本大震災のあと8年間うつ病に悩まされていたと言います。医師から「栄養不足がうつの原因」と指摘されて食生活を見直す中で、腸活と出会いました。食生活を改善して、なんと半年ほどで「うつ病卒業」と言われるまでに回復したという西村さん。腸活で西村さんの心と体がどのように変化したのか、お話をうかがいました。

8年にわたる、うつ病。腸活が克服の手助けに

私は8年間、うつ病に悩まされました。

きっかけは東日本大震災。気持ちの落ち込み、胃痛、突発性の下痢が主な症状で、発作が起こると体がキンキンに冷えてしまい、声や音は聞こえるのに体が動かないこともありました。貧血でいつも顔は真っ白、ずっと寝込んでいて、食生活もかなり乱れていたのです。外出するとストレスで急にお腹が痛くなり、下痢に襲われることも。ストレスが一因でしたが、根本的な原因はずっと分からないままでした。

2年ほど前、定期検診で胃カメラ検査をしたら、逆流性食道炎の症状が出ていると診断を受けたんです。でも、検査しても身体はどこも悪くない。不調は精神的な理由が大きいと分かり、心療内科を受診することにしました。3人の医師に診察してもらいましたが、全員にうつ病、パニック障害、PTSDと診断されました。

そのうちの1人の医師から「ストレスも原因だが、胃じゃなくて腸が原因だよ」と指摘されたのです。「ちゃんとした食生活ができていないから、腸から十分な栄養が吸収されていない。栄養不足がうつ病の原因にもなっている」と言われました。

医師の指摘を受けて、栄養不足を補うために、1ヶ月分が3万円のサプリメントを試しました。服用を続けると症状が改善していきましたが、。多額のお金を払い続けるのは難しいと感じるようになったんです。

そこで食事に注目し、食育を学んでみることにしたのです。その中で、腸とメンタル不調の関係を知りました。本格的に腸活に取り組んでみると、うつ症状がみるみる改善。腸活をはじめて半年たらずで、ストレスによるパニック発作もなくなり、ついに医師から「うつ病卒業」と言ってもらえるまでに改善したのです。

“よく食べ、よく出す”を基本に

私が腸活をはじめたとき、腸にいいとされているいろいろなことをいっぺんに取り入れました。食事改善や、水を1日2リットル飲む、運動、ストレッチなどなど……。

なかでも食事の改善には、最も力を入れました。それまでは、朝食にパン、おやつにケーキと、1日2回は必ずグルテンを含む小麦製品を食べるのが当たり前の生活でした。ただ、小麦のグルテンが体に合わない「グルテン不耐症」という症状があることを知り、小麦製品を控えてみるようにしたのです。朝食は玄米と味噌汁、副菜の定食スタイルにし、ぬか漬け、きのこ、ショウガなどの腸活食材を取り入れて、バランスのよい食事を心がけました。すると、体が全然違う反応を示しはじめたんです。
腸活を始めて2、3日目に、うんちの変化に気づきました。うんちの量が増え、回数や形にも変化が現れたんです。この“うんち観察“は今も続けています。うんちを観察をすることで、さまざまな発見がありました。たとえば「食物繊維を取り過ぎるとうんちがゆるくなる」とか「お肉を食べると下しやすい」などです。

1日に摂取する食物繊維量の目安はありますが、その量を摂取しても下痢や便秘が改善するかどうかはその人の体質次第です。今日はどうしてうんちの量が多いのか、ゆるいのか、うんちの質に変化があれば食事を見直す。これがとても重要だと思います。

「しっかり食べて、しっかり便を出す」が私の基本。今では1日で平均3〜4回うんちをするようになりました。ちなみに、これまでの最高回数は7回です!

自分のペースで腸活を続けてほしい

腸活で大事なことは、継続です。腸活の効果が出るまでの期間は人それぞれで、薬のようにすぐに効き目があるものではありません。
私も継続することが一番苦手なので、はじめは大変でした。うつ病に苦しんだ日々に戻る恐怖から、「腸活を続けないといけない」と思ってしまったんです。私はストイックに集中してやりすぎてしまうクセがあるので、外食が極端に怖くなり、大好きだったケーキも食べられなくなるほど自分を追い込んでしまいました。

その結果、2カ月で体重が4キロも落ちてしまい、骨が出るほど痩せてしまったんです。そのときに「これはストイックすぎる。腸活は無理をしてまでやるものじゃない」と気づき、もっと柔軟にやってみることにしたのです。

週2回は、好きなものを食べる“ご褒美の日”を作りました。その日は、朝は腸活を意識した食事、お昼はパンやケーキなど何を食べてもOKです。昼食を食べ過ぎた時には、夕食で調整するようにもしました。その結果、1カ月後には、体重が健康的な数字に戻りました。これまでは食べ過ぎると罪悪感があったのですが、「今日はこれでいい。明日から頑張ろう」と考えられるようになったんです。

本当にくじけそうなときは、一旦離れることもひとつの選択肢です。自分の体に腸活が必要になったら再開する、くらいの気軽さでいいと思います。腸活を継続できるペースを探ることが、なにより大事ですね。

どん底だったけど、私は腸活で人生を切り開いた

腸活を始めてからは、いいことづくしでした。開始から2〜3カ月後には、ニキビや吹き出物が無くなってきて、治りも早くなりました。太りにくくもなったと思います。たくさんのいいことがありましたが、なによりもメンタル面への好影響は計り知れません。

うつ症状があったとき、私はどん底にいました。体調が悪くてずっと寝込んでいたので、会話がうまくできず、誰かと会うこともままなりませんでした。人間が嫌いで信用できなくなり、何万回死のうと思ったか分かりません。でも、腸活が私を救ってくれたんです。以前は電車・バスに乗ると突発性の下痢に襲われたので、家を出ることを避けていたのに、今では外出して人に会いに行けるようになったんです。まるで、人が変わったみたいです。

うつ病だった8年間、いろいろな人が私を救ってくれました。なので、今度は私が誰かを救う番だと思うのです。「腸活で人は変われる」と私が身をもって経験したことを伝えることで、便秘に悩む人はもちろん、心がふさがってしまっている人を助けたいです。

現在、腸活指導の一環で、腸に良い食材を使った常備菜作りを勧めています。ハードルが高そうに見えますが、案外簡単(笑)。一気に数日分の副菜ストックが作れるので、時短にもなります。
腸活を意識した食生活は健康的な自分への近道です。私の生徒さんの中には、常備菜でたばこやお酒をやめられたという人がたくさんいます。お菓子中心だった食生活を腸活中心の生活に変えたら、うつ病が改善していったという生徒さんもいます。以前の自分と同じ悩みを抱える生徒さんが元気になっていく姿を見るのは、なによりの幸せですね。どんな薬よりも、長生きするためには腸活は必要なものだと思います。

私は21歳頃から体を壊したので社会経験は少なく、資格や人脈など何もありませんでした。うつ病だった8年間はまさに空白の時間です。でも、この8年間は腸活を指導するために必要な時間だったと今は思っています。私はうんちの仕事するために生まれてきた。腸活は私の人生そのものですね!

腸メンタルカウンセラー
西村さつき
8年間の精神疾患を半年間の食生活改善で克服した自身の経験を元に、同じように苦しむ人を助けるべく元専業主婦から転身。
現在は、腸活個別指導やお料理教室、YouTubeでの発信など様々な分野で腸活を広めるべく活動。
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