プラズマ乳酸菌に肌の免疫力とバリア機能の増強効果を確認!!

2018-06-18
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キリン株式会社の健康技術研究所は、千葉大学医学部植松教授および松岡講師の指導のもと、株式会社DeNAライフサイエンスと共同で実施した臨床実験でプラズマ乳酸菌(Lactococcus lactis strain Plasma)※ が肌の免疫をコントロールする樹状細胞の活性化作用肌のバリア機能の増強作用を有することを確認しました。
※プラズマ乳酸菌とは、国立研究開発法人理化学研究所バイオリソースセンターが所有するLactococcus lactis subsp. lactis JCM 5805のことです。

「プラズマ乳酸菌」って何がすごいの?

皆さん!突然ですがブドウ球菌を知っていますか?
食中毒菌として有名な黄色ブドウ球菌ですが、皮膚においてアトピー性皮膚炎の増悪に寄与しており、肌における悪玉菌と言われています。
そんなお肌の敵である黄色ブドウ球菌ですが、今回プラズマ乳酸菌の摂取により、黄色ブドウ球菌の増殖を抑制し、これに伴う肌の悪化を抑制することが確認されました。
さらに、タイトジャンクション遺伝子や抗菌ペプチド遺伝子の有意な発現増加を確認しました。

「タイトジャンクション遺伝子」と「抗菌ペプチド遺伝子」って何?

ん?なんだそれ?と思われますよね。
タイトジャンクション遺伝子は、肌の細胞同士の結合に必要なタンパク質を作る遺伝子で、水分保持能に寄与していると言われています。つまり、肌のバリア機能維持に重要な遺伝子です。
そして、抗菌ペプチド遺伝子は有害な細菌に対する殺菌作用を示す遺伝子のことです。次世代の抗菌物質になると期待されており、生体防御の秘密兵器とも言われているそうです。

これらの結果からプラズマ乳酸菌の摂取が、
肌のバリア機能を向上し、肌細菌感染の予防および感染に伴う肌状態悪化の抑制に役立つと考えられます。

図1 肌の黄色ブドウ球菌数の比較

プラズマ乳酸菌のグループでは、対照グループに比べて 肌に感染させた黄色ブドウ球菌数の有意な増殖抑制が認められました。

図2 肌の状態(病変スコア)の比較

皮膚病変度スコアが高いほど、肌の状態が悪いこと示しています。
プラズマ乳酸菌のグループでは、対照グループと比べ黄色ブドウ球菌の感染で引き起こされる肌状態の悪化が低減しています。

臨床試験で明らかになったプラズマ乳酸菌の実力

健康な人70名を2つのグループに分け、
プラズマ乳酸菌を50mg(約1,000億個)含むカプセル、
もう一方がプラズマ乳酸菌を含まないカプセルを8週間摂取するという臨床試験を行っています。
それでは結果をみてみましょう!!

図3 肌のタイトジャンクション遺伝子発現量の比較

試験食品を摂取した期間の前後で、プラズマ乳酸菌のグループでは肌のバリア機能に重要なタイトジャンクション遺伝子の有意な発現増加が認められました。

図4 肌の抗菌ペプチド遺伝子発現量の比較

こちらもプラズマ乳酸菌のグループでは、殺菌作用のある抗菌ペプチド遺伝子の発現増加が認められています。

肌の常在細菌叢〜肌フローラ〜

プラズマ乳酸菌の効果は他にもあります!
それは肌フローラ(肌の細菌叢)の安定化です。皮膚にも腸のように多くの常在細菌があり、代表的なものとして表皮ブドウ球菌、アクネ桿菌、黄色ブドウ球菌があります。これらの常在細菌はそれぞれ存在する菌のバランスが壊れた時に、皮膚のトラブルに発展します。
臨床試験の結果、対照グループでは11.5%以上の菌で構成比が変化したのに対し、プラズマ乳酸菌を摂取したグループでは、試験前後で肌フローラの構成比は1%未満しか変化しなかったのです。

図5 肌フローラ(肌細菌叢)変化量の比較

つまり! この試験から、プラズマ乳酸菌が肌フローラを安定化させる可能性が示唆されたということです。

肌の赤みを和らげる

さらに、肌フローラのバランスを安定化させるだけではなく、肌の赤みについても対象グループでは変化がなかったのに対して、プラズマ乳酸菌を摂取したグループでは有意な低減が認められたそうです。
つまり、プラズマ乳酸菌の摂取が、肌の炎症の緩和に寄与している可能性が示唆されました。

図6 皮膚の赤みの比較

キリン株式会社では、これまでにも小岩井乳業株式会社と共同で、
・ウイルス感染防御において生体の免疫機能を活性化させ、低下している防御力を増強させる効果
・インフルエンザの罹患率の低減効果
など、プラズマ乳酸菌の効果について報告してきました。

今回の試験結果で、プラズマ乳酸菌の持つ健康維持機能の新たな可能性を示唆していると考え、今後も継続して研究を行っていくそうです。

参考文献

1.プラズマ乳酸菌摂取による肌の免疫力とバリア機能の増強効果を確認〜“肌フローラ”メンテナンスによる肌の健康維持〜.PR Times.              http://www.kirin.co.jp/company/news/2018/0323_01.html(最終アクセス:2018年6月6日)

2.慶應義塾大学医学部:アトピー性皮膚炎は皮膚の異常細菌巣が引き起こす−黄色ブドウ球菌と皮膚炎の関係を解明・新たな治療戦略に期待−.PR Times.         https://www.keio.ac.jp/ja/press_release/2015/osa3qr000000t3i7-att/20150422_nagao.pdf(最終アクセス:2018年6月6日)

3.東京医療保健大学.ヘルスケアコラム.皮膚の常在細菌について http://www.thcu.ac.jp/research/column/detail.html?id=110(最終アクセス:2018年6月6日)

4.東邦大学:生体防御の秘密兵器・抗菌ペプチド【20081月号】     https://www.toho-u.ac.jp/sci/bio/column/200801.html(最終アクセス:2018年6月6日)

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