子どもの頃、ウンコの絵を描いたことがないなんて人はどのくらいいるでしょうか。では、彫刻はどうですか?
連載「もっとウンコについて話そう!うんコラム 」
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ウンコのフィギュアを作ったら、きっと誰よりもリアルに作れる自信のある人、お紙です。
今日はその極意をお伝えしましょう。いりませんか?でもウンコのフィギュア、役に立ったことがあるんです。
小学生の時、クラスで一番大きくて力も強くて、いわゆるジャイ○ンタイプの男の子(以下ジャイ君)がいました。
どこの学年にも1人はいると思うのですが、まあだいたい彼には逆らえない。私は体も小さく病弱で、よくお腹を壊しては保健室のお世話になっていました。回復して教室に戻ると「おまえウンコしてただろうー。ウンコ、ウンコ」とはやし立てられましたが「トイレでウンコして何が悪い!アンタはウンコしないの?」と言い返しても、数日間は臭いだのなんだのと言われました。
他の生徒にも同じようにしていたので、陰湿ないじめではなかったけど、ちょっとウザかった。
あるとき、図工で土器を作る課題があり、茶色い粘土を渡されました。ジャイ君はそれを小さくちぎって投げたり、例によって狼藉をはたらいていたのですが、これがけっこう当たると痛いし汚れるし迷惑でした。
私は何気なく、その小さな粘土のかけらを机の隅に集めていたのですが、片付けるときにギュッと固めると、何かにそっくりなことに気づきました。
親指大くらいにちぎったものを何個か丸め、ざっくりと棒状にまとめてゴロゴロっと転がすと…そう、ウンコそっくり!
ちょっと表面を濡らすと今まさに出たばかりみたい!
ほれぼれするくらいリアルだったので、出来心でジャイ君が立った隙に椅子の上に置いてみました。
そしてジャイ君が戻ったときに、驚いた顔をして「そ、それ…!」と指さしてあげたのです。(その上に座るのはさすがにかわいそうだから)
てっきり大ウケすると思ったのに、ジャイ君の顔はみるみる赤くなり「ぼ、ぼくじゃないもん!ぼくはウンコなんかしてない!!」と号泣。ジャイ君が漏らしたなんて言ってないし、想定外の展開に私もビックリして「あはは~ゴメンゴメン、粘土だよぉ~」とすぐに謝ったのですが、「わあああーーー!!!お紙のバカああー!」とジャイ君は泣きながら教室を出て行ってしまいました。
一同、唖然…。小さな頃からガキ大将で、学校で泣いたことなんてなかったジャイ君にとっては、みんなの前で涙を見せてしまっただけでも十分プライドを覆す事件だったのかもしれません。
私は先生にはこっぴどく叱られましたが、みんなからは「すごーい!そっくり!作り方おしえて~」と評価され、クラス中でウンコ粘土を作るのが大流行。図工の中では不人気だった粘土の課題が、ウンコだらけでめちゃ盛り上がるようになりました。
その後ジャイ君は、怒って倍返しのイタズラをしてくるかも…とも思ったのですが、それ以来少しおとなしく、紳士的に接してくれるようになりました。
めでたし、めでたし!
ウンコ粘土の作り方
- 粘土を親指の頭大や小指大などランダムにちぎり、軽く丸める。あまりきれいな丸にしないほうがよい。ころころウンコをイメージしながら。
- 10粒~20粒くらい作ったら、ざっくりとまとめる。
- 机の上でゴロゴロと転がし、棒状にする。この時もくっつくかくっつかない程度にラフにするのがコツ。
- よりリアルさを追求するならところどころ表面を濡らす。1~2粒まわりに転がすなど、日頃の観察眼を生かしましょう。
※くれぐれも(私のような)悪用はしないように!
ライター お紙(おかみ)
広告制作会社にてコピーライターを経験したのちフリーランスに。広告や雑誌で企画、編集、ライターを担当。先祖代々、子どもの頃からの便秘体質のためいつもウンコのことばかり考えているうち、食べ物の重要さに目覚めマクロビオテックなどざまざまな料理を勉強。もともとの趣味であったインテリアや雑貨の蒐集も高じて、カフェを経営していたこともある。
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