2018年8月31日、ウンログ女子部では林原LSI株式会社とのコラボレーションイベント「ダイエット成功のカギは腸内環境!知っておきたい最新腸内フローラセミナー」を行いました。腸内フローラ研究の最前線で活躍する岡山大学大学院環境生命科学研究科の森田英利教授と吉備国際大学農学部の福田惠温教授に最近の研究でわかってきた腸内フローラの最新研究についてお話いただきました。その様子を、うん広報・ナガセがお伝えします。
腸内細菌は太っていたことを覚えている!?
森田英利教授からは、「腸内環境とリバウンド」をテーマに、ダイエットと腸内環境の関係についてお話いただきました。ダイエット後、そこまで食べてないのにリバウンドしてしまった経験がある方もいらっしゃるのではないでしょうか。森田教授によると、その原因が腸内環境にあることが最近の研究で明らかになってきたのだそうです。
今回は、食事による腸内フローラの変化とリバウンドに関係することがわかってきた成分「アピゲニン」と「ナリンゲニン」に関する部分をレポートします。
体重の増減に関係するとされる「デブ菌」と「痩せ菌」という名前を聞いたことありますよね。しかし、「デブ菌」や「痩せ菌」という特定の細菌がいるのではなく、太りやすい肥満型の腸内フローラと、痩せやすい痩身型の腸内フローラがあるのだと森田教授は言います。
腸内フローラは、私たちが日々食べたものによって変化します。例えば、油をたくさん使った高脂肪食を食べると、胆汁酸が作り出されます。胆汁酸は痩身型の腸内フローラを構成する細菌を殺してしまうので、腸内フローラが肥満型に変わってしまいます。肥満型の腸内フローラは、エネルギーを自分たちで溜め込んでしまい、太りやすくなります。
マウス実験では、太ったマウスの食事量や運動量をコントロールすると、見た目は痩せることができます。しかし、腸内フローラはすぐ痩身型には戻りませんでした。体重を落としても腸内フローラは肥満型で太りやすいまま変化がなかったのです。人間も同様に、ダイエットしても腸内フローラは肥満型のまま変化せず、リバウンドを招きやすいと考えられています。
なかでも、リバウンドには「アピゲニン」と「ナリンゲニン」というフラボノイドが大きく関係している可能性があります。「アピゲニン」と「ナリンゲニン」はどちらも脂肪を燃やしてエネルギーを消費してくれる腸内フローラの代謝物です。しかし、マウス実験では、一度肥満型の腸内フローラになってしまうと、「アピゲニン」と「ナリンゲニン」を作ることを休止してしまうことがわかりました。そのため、エネルギーが消費されず、リバウンドが引き起こされてしまうと考えられています。
たとえ体重を落として痩せたとしても、腸内フローラはあなたが太っていたことを忘れていないのです。
マウス実験では、ダイエット後に15週間かかっても「アピゲニン」「ナリンゲニン」は作られないそうです。私たちも最低4ヶ月の間は高脂肪食や食べ過ぎに注意したいですね。
乳糖果糖オリゴ糖の整腸作用と腸内環境がもたらす変化
福田惠温教授からは、「腸内環境改善の鍵はオリゴ糖」をテーマにお話いただきました。
オリゴ糖といえば腸内細菌のエサとして善玉菌を増やしてくれる腸活の強い味方ですよね。福田教授が研究開発に携わった「乳糖果糖オリゴ糖」は、砂糖と牛乳由来の乳糖から作られるオリゴ糖です。特にビフィズス菌を増加させて腸内環境を改善してくれるのだそうです。さらに、この乳糖果糖オリゴ糖は、整腸作用があることも分かっている特定保健用食品(トクホ)でもあります。腸内環境を改善してくれるオリゴ糖が、実際に整腸作用ももたらすというのは納得できる話ですね!
また、腸は「第二の脳」と呼ばれるくらい脳と深い関わりがある臓器。なので、腸内環境が改善されると、性格が穏やかになったりうつ病を予防したりなど、心にも影響を与えるんです。
善玉菌を増やして、毎日を穏やかに過ごしたいですね!
トークセッション「腸内細菌を整える嬉しい効果とポイント」
最後は、鉄医会ナビタスクリニック新宿の濱木珠恵先生をお招きして、森田教授、福田教授の3名に、会場のみなさんから集めた質問カードに答えていただくトークセッションを行いました。質問の中には皆さんの切実な疑問や悩みもたくさん。その中でも特に気になったものをピックアップしてお伝えします。
Q:高脂肪食を食べるとリバウンドするということでしたが、飲み会などがあった場合、その一回でリバウンドを招くことがあるのでしょうか?不安です。
森田教授によると、たった一度の高脂肪食でリバウンドを引き起こすことは考えにくいそうです。しかし、だからといって油断は禁物。その後に高脂肪食を食べ続けてしまうとリバウンドを招きます。高脂肪食を食べてしまったら、懺悔をして、より気を使ってバランスの取れた食事をするようにしてください。
また、腸内フローラも高脂肪食を食べることで全滅することはないそうです。バランスよく食べ、腸活をすることで残った腸内フローラを復活させることは可能。それでも「アピゲニン」や「ナリンゲニン」は作られないので人間でも最低4ヶ月は注意した方が良さそうです。
Q:抗生剤を飲むと腸内細菌は死んでしまうと聞きました。病気の時はどうすればいいでしょうか?
森田教授によると、抗生剤も高脂肪食と同様に、影響は受けますが全滅することはないのだそうです。抗生剤を服用して腸内細菌が減少したとしても、服用をやめると徐々に元に戻ってきます。なので、大切なのは治療中や治療後にバランスの良い食事を心がけることなんです。
バランスの良い食事は「和食」を食べることがベストです、と語る福田教授。食物繊維を多く含む料理が多く、発酵食品も豊富に使われている「和食」こそ、腸内細菌のベストフードなんだとか。
楽しい飲み会や病気を早く治すための抗生剤、腸内細菌のことを考えると避けた方がいいかも、と思ってしまいがちです。しかし、未来の腸内細菌は食べるもので変えることができます。普段から和食のようなバランスの良い食事を心がけて、イレギュラー後も無理なく元に戻れる生活習慣を心がけたいですね。
お土産は林原LSIの「フローランα」
今日のお土産は、「フローランα」をプレゼント。
「フローランα」は、善玉菌の餌になってくれる乳糖果糖オリゴ糖や、血行を促進してくれる天然由来の成分ビタミンPを含む、林原LSIの特製サプリメントです。胃で分解されにくい特殊なカプセルを使用しているので、腸まで届いて効果を発揮します。
毎日の腸活に取り入れてみたいですね。
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「腸内細菌に関するQ&A」◉濱木珠恵・森田英利・福田恵温(You Tube)
ウンログ株式会社・うん広報 長瀬みなみ
ウンログ株式会社”うん広報”。ウンログ女子部の”うんコミュニティマネージャー”としてイベント企画なども行う。
学生時代から慢性便秘に悩まされ、独自に腸活に勤しむ。発酵食品好き。
世界に「いいうんち」を増やすため日々奮闘中。