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身体の不調、原因は腸にあった?「不調」に詳しい澤登ドクターに聞いてきた!

疲労感や眠気、不眠、下痢、便秘、生理不順、肌荒れ、集中力がもたない…。
あなたの身体は今、何かしら不調を訴えているだろうか?

その不調の原因、腸にあるかもしれません。

 

うんち栄養士・梅原しおりは、千代田区にある三番町ごきげんクリニックの澤登雅一院長のもとを訪れた。
澤登院長は、著書『その「不調」あなたの好きな食べ物が原因だった?』をはじめ、数多くの本を出版している。身体の「不調」に詳しい先生なのである。

  身体の不調、原因は腸にあった?「不調」に詳しい澤登ドクターに聞いてきた!

梅原

わたしはコーヒーを飲むと、むくみや下痢、疲労感などの不調に悩まされます。
このような日々なんとなく感じている不調は、遅発型フードアレルギーの可能性もあると小耳にはさみました。

  今日は遅発型フードアレルギーについて教えてください!

澤登先生

ここでいうアレルギーは、一般的に知られているものと少し違います。

  一般的に知られているアレルギーは、即時型アレルギーといって食べてすぐに反応するものをいいます。乳製品にアレルギーのあるお子さんが誤ってチーズを食べて亡くなってしまった、という残念なニュースがありましたが、即時型アレルギーは、ひどいと呼吸困難やアナフィラキシーショックを起こし、命に関わることもあります。

  しかし、コーヒーを飲んで呼吸困難になったり、命に関わる状態になってしまうことは、ほとんどありませんよね。
身体の不調、原因は腸にあった?「不調」に詳しい澤登ドクターに聞いてきた!

梅原

コーヒーで呼吸困難…。聞いたことがありません。
 

澤登先生

一方、食物を摂取後しばらくしてから起こるタイプのアレルギーは遅発型といい、食べてから反応がでるまで数時間から数日かかります。症状としては、下痢や疲労感、生理不順、肌荒れ、眠気などさまざまです。

  食べてすぐ症状が出る即時型と異なり、アレルギー反応だと自覚しにくいのが特徴です。日々感じている「なんとなく不調」が、この遅発型フードアレルギーの症状だったりするのです。 「アレルギーはありません」と思っている方でも遅発型フードアレルギーを持っている可能性があります。

  また、腸粘膜の炎症が原因で遅発型フードアレルギーになっていることもあります。
 

梅原

腸粘膜の炎症とは、自覚しにくそうですね。炎症を起こしてしまう原因は何なのでしょうか。
 

腸が喜ぶ食べ方は「よく噛み腹8分」

澤登先生

腸粘膜が炎症を起こしてしまう原因として、ストレスやアルコール、添加物、砂糖のような精製された糖質、残留農薬、化学物質、ステロイド剤・鎮痛剤・抗生物質などの医薬品があげられます。

梅原

日常生活の中にありふれているものばかりですね。アルコールでストレスを発散する人も多くいるように感じます。腸にとって良くないストレス発散方法なのですね。

澤登先生

そうですね。アルコールそのものもそうですが、強いストレスは、それだけで消化・吸収力も落としてしまいます。日常生活で、普段からストレスを避ける工夫が大切です。

  そもそも胃での消化がうまく行わなければ、未消化なものが腸に流れ込み、腸に負担をかけてしまいます。よく噛んで食べることは、胃での消化の助けになりますし、腸での栄養素吸収の助けにも繋がります。
  身体の不調、原因は腸にあった?「不調」に詳しい澤登ドクターに聞いてきた!

※梅原
これらの食品が、直接腸に負担をかけているという訳ではありません。あくまでも未消化なものの例。そのまま出てくる方はよく噛んで食べることをおすすめします。

   

澤登先生

食べたものは、口の中や胃で非常に小さくなるまで分解(消化)されたあと、腸に運ばれその食べものに含まれていた栄養素が吸収されます。

  腸の粘膜にはバリア機能が備わっていて、口に入れたものがすべて吸収されるわけではなく、未消化なものや、有害物質などは体内に入らないような仕組みになっています。

  腸粘膜が炎症を起こしてしまうと、このバリア機能が低下し、未消化なものや本来必要のない有害なものまで腸から体内に取り込まれてしまうのです。

梅原

それが原因で遅発型フードアレルギーを発症したりと、身体に不調があらわれてしまうのですね。
  身体の不調、原因は腸にあった?「不調」に詳しい澤登ドクターに聞いてきた!  

梅原

ところで、腸内環境を良くするために何をしたら良いのでしょうか。
 

澤登先生

まずは、腸内細菌のバランスを整えるために、腸にとってよい菌をとることです。
腸によい菌といえば、ヨーグルトのイメージが強いかもしれませんが、乳製品が身体に合わない人も多いので、先祖代々日本人が食べていた納豆や味噌、漬物などの植物性乳酸菌がおすすめです。

  乳酸菌のサプリメントも数多くありますが、身体に合う合わないは人それぞれ。摂取してみてガスがたまりやすい、腹痛、お腹がゆるくなるなどの症状が出るようなら、自分の身体に合わないと考えて良いと思います。
 

誰が摂取しても損がない栄養素

 

澤登先生

そして、誰がとっても損がないのがオメガ3系脂肪酸

  腸粘膜の炎症を抑える、動脈硬化や認知症の予防、アレルギー反応を抑えるなどの働きがあります。ひとことで言うと、身体全体の炎症を鎮めてくれます。

  オメガ3系脂肪酸が多く含まれているのは、エゴマ油や亜麻仁油、クルミなどの植物油、青魚や旬の魚などに多く含まれるEPA・DHA。これらを毎日食事に取り入れると良いでしょう。
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原始的なビタミンで免疫力を上げる

 

澤登先生

最後に、腸粘膜の修復をうながすビタミンD。
ビタミンDは免疫にも関係しており、日本人の小中学生にビタミンDのサプリメントを摂取させたところ、摂取しなかったグループと比べて摂取したグループはインフルエンザAにかかる確率が約50%低下した、という研究データもあります。

  基本的にビタミンは食事から摂らなければならないものですが、ビタミンDだけは違います。皮膚に紫外線があたることで体の中で生成されるのです。もちろん食事由来のものもありますが、ほとんどが皮膚で作られています。
いわば、ビタミンDは原始的なビタミンなのです。

梅原

原始的なビタミン、ですか。
 

澤登先生

狩りをしていた原始時代を想像してみてください。獲物が捕まえられず…ご飯にありつけず…栄養補給ができないときも、紫外線を浴びるだけでビタミンDは生成される。そして、そのビタミンDは骨を強くするだけでなく、免疫調節、炎症を抑えるなど、生きていく上で重要な役割を数多く果たしているのです。

  つまり、外で獲物を追いかけていただけで、免疫力がついていた。

梅原

確かに原始的ですね!ビタミンDは小腸でのカルシウム吸収を助ける働きもありますし、骨も強くなる。

  ところで、先生のお肌とてもお綺麗ですよね。
  

澤登先生

ビタミンDを生成するために、春から秋までは日焼け止めも何も塗らず過ごしています。冬は地上まで届く紫外線が少なくなるので、サプリメントを飲んで補充しています。

  ですので、肌は犠牲にしていますよ。紫外線を浴びているとシミ・シワができやすくなったり、肌はダメージを受けていますが、それ以外は健康です。わたしは、ビタミンDが身体にいいと証明するためのサンプルですね。
  身体の不調、原因は腸にあった?「不調」に詳しい澤登ドクターに聞いてきた!  

梅原

ビタミンDの効果を目の当たりにしました…。 お忙しい中、ありがとうございました!
 
 

腸内環境を良くする方法まとめ

①腸に良い菌の摂取
 腸内細菌のバランスを整える。
②オメガ3系脂肪酸の摂取
 腸粘膜の炎症を抑える。
③ビタミンDの摂取
 腸粘膜修復の助けになる。

 
 

オメガ3系脂肪酸が多く含まれている食品

えごま油・亜麻仁油・クルミ・青魚など。

 

うんち栄養士・梅原しおりコメント

オメガ3系脂肪酸は熱に弱いのが特徴です。
エゴマ油や亜麻仁油は炒め油として使用せず、サラダにかけたり、納豆やお味噌汁に入れていただくのもおすすめ。おやつにクルミを食べるのも良いですね。
その際は、油や塩で調味されていない素焼きクルミや生クルミを選びましょう。

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