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雑穀をもっと身近に!雑穀アドバイザーの島田千優野さんに話を聞いてきたよ

日本でも、歴史書「古事記」の中にも五穀として登場するほど昔から親しまれ、食物繊維を多く含み整腸作用もあるとされる雑穀

その雑穀のすばらしさを広く伝えていく雑穀アドバイザーの資格を持つ島田千優野さんに、「ウンログ女子部 #11 自分に合うようにカスタマイズ!腸を動かすパワーサラダワークショップ〜島田千優野先生〜」の後、お話を伺いました。

旅客機の客室乗務員だった経歴を持ち、雑穀を通して、食育やマナーも教えているという島田先生。
雑穀のアレンジ方法や保存方法も必見です!

雑穀アドバイザーの島田千優野さん

■意外と知らない雑穀のはなし

今日は、いろいろな種類の雑穀をサラダにかけて実際に食べていただきながら、雑穀の特徴などを教えていただくワークショップを行いました。参加者のみなさんにもとても好評だったようです。

島田さん

食べ比べると、ひとつひとつの味や歯ごたえ、香りや風味を実感していただけると思います。だから、「雑穀の食べ比べしたことがなかったから、これがおいしいって知らなかった」「私意外とこれが好き」とみなさんおっしゃって、いろいろと雑穀について発見していただけて良かったなと思いましたね。
今日はいろいろな雑穀を用意していただきましたね。

島田さん

雑穀は、日本人が主食(白米)以外に利用している穀物の総称になります。今日試食用に用意したのは、もち麦、ハトムギ、高きび、あわ、ひえ、アマランサス、キノアですね。
雑穀アドバイザーの島田千優野さん
(写真は赤い雑穀から左回りで高きび、あわ、アマランサス、もち麦、ひえ)

今日用意していただいた雑穀の中で、個人的に一番好きだったのが高きびでした。もちもちしていておいしかったです。

島田さん

高きびはしっかりした歯ごたえなので、お肉の代わりにも使えますし、おなかにもたまります。きいろみの強いのがあわで、白っぽいのがひえですね。アマランサスはとても小さくてぷちぷちしていて、今日のイベントでも人気でしたね。
ひえは、食感がマッシュポテトみたいですよね。

島田さん

そうなんです。グラタンソースや、ピザの上のチーズの代わりにもなるので、チーズが食べられない方など、そのように調理して工夫していますよ。
あと、今日のワークショップで意外だったのが、クセがあると言われるハトムギを気に入って食べてくださった方が多かったことですね。
雑穀ひとつひとつを食べ比べすることができ、味や香りの特徴もわかってとてもおいしくいただきました。でも、雑穀って、消化しにくいイメージがあるのですが、なぜでしょうか?

島田さん

雑穀は、アマランサスやキノアなどは穎果(えいか)といって、周りの皮、玄米でいうと茶色い部分が固いため、消化しにくいんです。
だから食べる時には、ゆでて柔らかくしてから、よくかんで周りの繊維を断ち切りながら食べることが大事ですね。
今日用意していただいた雑穀の産地はどこですか?

島田さん

日本産と外国産のもの、半々ですね。キノアとアマランサスは原産がペルーなのでペルー産です。アマランサスは今、岩手でも育てているところもありますね。
雑穀アドバイザーの島田千優野さん

■雑穀を通して伝えるキッズマナー

島田さんは雑穀アドバイザーで雑穀のすばらしさを伝える活動と同時に、マナー講師の資格も持っていて、同時にマナーも教えていると伺いましたが、具体的にはどのようなことを教えているのですか?

島田さん

キッズマナーといって、子供にマナーを教えています。でも、“マナー”っていうくくりだけだと参加しにくい方もいらっしゃるんです。じゃあ雑穀も合わせてみようとマナー講座の中で食育もしています。だから、私がマナーを教える時には、キッチンがある場所でキッズマナー講座を行うんです。
幼稚園年長さんから小学校低学年くらいの子供を対象にしていて、「挨拶をする」「電車では周りに迷惑をかけない」「お友達に嫌なことを言ってはいけない」など、基本的なことを教えています。
マナー講師の資格を取得したのはなぜですか?

島田さん

客室乗務員を辞めた後、健康のことを考えたり食のことが好きだったので、子育て中に雑穀アドバイザーの資格を取ったんですが、他に何があるかなって考えた時に、やっぱり接客も好きだなと改めて思ったんです。
それで、元客室乗務員の方が主催されている「日本マナーOJTインストラクター協会」で資格を取得しました。
健康や食を意識するといっても他にも色々あると思いますが、どうして“雑穀”だったんですか?

島田さん

12~13年前の子供が産まれた頃に、第1次雑穀ブームがきて、その時に取得しました。その頃は、雑穀エキスパート講習が年に何回も開催されたり、会場も100人くらい入るような大きな会場で行われていたんですが、それがブームで終わっちゃったんですよ。
でも日本雑穀協会としては、ブームによって知られることは嬉しいけど、ブームで終わらず雑穀が日本人の日常に定着してほしいと思っているんです。だから、雑穀の良さやおいしさを広く知ってもらいたいと、雑穀エキスパートやアドバイザー、クリエイターが日々、地道に活動を続けています。
雑穀アドバイザーは、具体的にはどのような活動をしているんですか?

島田さん

例えば、日本雑穀協会が主催している「日本雑穀アワード」の審査も雑穀アドバイザーの活動のひとつです。
雑穀が入った食品を募集して、集まった食品を実際に食べて評価し、金賞や銀賞などをつけています。

アワードでは、“お弁当部門”や“雑穀ブレンド部門”などがあって、実際に食べて食味、風味、値段、見た目などをチェックし、コメントを書いて5段階で評価をつけます。“おむすび部門”になると、審査員は1日3食おむすびを食べるんです(笑)。その合計点数で、雑穀アワードの金賞や銀賞を決めるというのを、年に2回行っています。

お店で雑穀アワードの品証マークがついている商品を見かけることもあると思いますよ。
雑穀アワードの品証マーク、探してみようと思います!先ほど、雑穀がブームで終わってしまうとおっしゃっていましたが、なぜだと思いますか?

島田さん

値段が高いことも要因としてあるかもしれません。雑穀は育てるのにも手がかかる植物です。安く売ればもちろん売れるのかもしれないですけど、そうなると第一次生産者の方にはあまり多くお金がいかなくなってしまいますよね。
だから、地域によってブランド米があるように、それぞれの地域で取れる雑穀もブランド化して付加価値をつけられるようになればいいなと思っています。
雑穀アドバイザーの島田千優野さん

■雑穀をおいしく食べる調理、保存方法

雑穀に興味を持った人に、まず試してみてほしいことはありますか?

島田さん

まずは、ゆでてみてほしいです。やはり、自分の好みの雑穀を見つけてもらうのが良いと思うんです。
今は、手軽に手に入る雑穀ブレンドもありますが、一種類で売っている雑穀をご飯に混ぜて炊いて、味をみてみるのが良いと思います。そうすれば好みがわかりますし、他の料理にも入れて試してみてほしいと思います。
今回のイベントではサラダにしていただきましたが、島田さんは普段、どのように雑穀を食べていますか?

島田さん

家族がいるので、一番よく食べる食べ方となると雑穀ご飯ですね。
子供の幼稚園では押し麦をご飯に混ぜてくれたので雑穀に抵抗がなく、みんな雑穀ご飯は好きです。あとは、スープやお味噌汁に加えたり、押し麦や大麦などの大きめで食べごたえがわかる雑穀は、炒め物の具材のひとつとして混ぜちゃいますね。

雑穀ってカレーに合わないんじゃないかって思われてたみたいなんですけど、実は雑穀ってカレーに合うんです。雑穀ブレンドに黒米が入っているものなどもあるので、カレーに合わせてみてほしいです。
あとは、あわとかきびはゆでて、あんこに乗せて食べたりもします。昔ながらのあわぜんざいを出してるお店でも、たまに見かけます。でも、あわぜんざいって言っておきながらきびを使ってるものもあるみたいですけどね(笑)。
雑穀アドバイザーの島田千優野さん

保存方法についてお伺いしたいのですが、雑穀は冷凍できますか?

島田さん

冷凍はあまりおすすめしません。
ゆでる手間を減らしたいからと、本当ならたくさんゆでて冷凍しておきたい、と思うかもしれませんが、一回冷凍してしまうと、解凍したときに、風味や食感が変わってしまいます。
そのため、2~3日で使いきれる量を作っていただいて、冷蔵庫の臭いがつかず、乾燥しにくい密閉できるタッパーに入れて冷蔵庫に入れるのが良いと思います。
雑穀を食べて良くなったと実感した経験談はありますか?

島田さん

食物繊維が豊富なので、便通が良くなることです。ハトムギに限っては美白効果も実感できたりして、良いことづくめですね。
美白になれるハトムギ、今度買ってみようと思います(笑)。今日はありがとうございました!
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