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2人に1人が適量以上のアルコールで下痢に! 70%以上がアルコールによる腸内環境の悪化リスクを知らない

年末年始のイベント増加によって飲酒の機会が増加することをふまえ、ウンログユーザー3000人を対象に「飲酒と腸内環境に関する意識調査」を実施いたしました。アルコールが腸内環境へ与える影響が研究によって解明されつつあるものの、生活者への浸透は不十分です。今後ウンログでは啓発への貢献を行って参ります。

調査の目的

米国医師会の学術誌「JAMA」から、コロナ禍で30歳以上のアメリカ国民の飲酒が増加していることが発表されました(※1)。飲酒する機会は昨年比で約14%増加しています。WHOでもコロナ禍を受けて、飲酒は免疫低下や精神障害などの健康リスクを招き、暴力の増加を助長するといった観点から警告をしています。日本でも同様に飲酒の機会が増加している可能性があり、これから年末年始にかけてお酒の席は増加することが考えらます。

アルコールと健康リスクに関しては啓発が進んでいるものの、アルコールと腸内環境との関係についてはまだ生活者に認知されている状態とは言えません。今回の意識調査によりその課題の抽出と分析を実施し、アルコールが腸内環境に対して与える影響について啓発に取り組んでいきたいと考えています。

(※1)https://jamanetwork.com/journals/jamanetworkopen/fullarticle/2770975

サマリー

1)2人に1人が適量以上のアルコールで下痢に!
2)70%以上がアルコールによる腸内環境の悪化リスクを知らない。
3)アルコール依存症と腸内環境の悪化が関係している可能性があることを知らない人は86.3%。
4)お酒を飲む前に対策としてサプリメントやドリンクを服用する人は4人に1人。

(1)飲酒の状況と下痢について

①34%は全くお酒を飲まない。37.3%も適量以下の量

普段の飲酒習慣について34%が「全く飲まない」、37.3%が純アルコール換算で”適量”とされている20gを下回っていると回答しました。

②2人に1人は適量以上のアルコールで下痢に

純アルコール換算で適量とされる20gを上回る量のアルコールを摂取している人の56.6%が、飲酒をすることで「下痢をしてしまう」ことがわかりました。一方で、20gを下回ると回答した人で「下痢をしてしまう」と回答した人は35.9%にとどまりました。20gを上回る量のアルコールを摂取している人の方が「下痢をしてしまう」と答えた人は20.7pt多くなっています。

(2)アルコールと腸内環境に関する知識

①70%以上がアルコールと腸内環境の悪化リスクを知らない

アルコールの摂取が腸内細菌のバランスを乱すことが研究で明らかになってきています。アルコール代謝が生み出す”活性酸素”が慢性的に腸の炎症を引き起こすことで腸内細菌の組成を変えてしまいます(※2)。

アルコールをとりすぎると腸内環境が悪化するリスクがあることを「知っている」人は27.4%にとどまり、72.6%はリスクを「知らない」と回答しました。

(※2)https://kyodonewsprwire.jp/release/202008273529

②アルコール依存症と腸内環境の悪化が関係している可能性があることを知らない人は86.3%

アルコール依存症患者の腸内では、発がん原因物質と考えられているアセトアルデヒドを高濃度に産生する特定の腸内細菌が存在することがわかっています(※3)。アルコール依存症と腸内環境の悪化の関係について知らない人は、86.3%にのぼりました。

(※3)https://kaken.nii.ac.jp/file/KAKENHI-PROJECT-24651232/24651232seika.pdf

(3)飲酒に対するケアについて

①57.6%が飲酒するかどうかは体調と相談する

飲酒するときの二日酔いや悪酔い対策として最も多かったのは、「体調が悪いときは飲むのを控える」で57.6%となりました。

②サプリメントやドリンクを利用する人は4人に1人

悪酔いや二日酔いを防止するために、サプリメントやドリンクを服用することが「ある」と回答したのは24.5%で、4人に1人が利用していることがわかりました。そのうち70%以上の人がウコンの入った商品を利用しています。

頭痛や嘔吐などをはじめとしたアルコール中毒症状を回避することがわかっている乳酸菌を含むサプリメントでは、利用する人が12.4%にとどまりました。

腸活うんち専門家 長瀬みなみより

コロナ禍で増えたおうち時間により、晩酌が増えたという方は少なくないのではないでしょうか。ウンログユーザーの皆さんに飲酒の状況についておうかがいしたところ、3割以上の方は「飲酒の習慣がない」と回答し、4割近い方が「適量以下」であることがわかりました。しかし、「適量以上を飲んでいる」という方のうち2人に1人に当たる56.6%となり、「適量以下」の割合よりも約20ptも多くなっています。アルコール摂取量の多い人ほど下痢リスクが高まるということではないかと考えられます。

アルコールと腸内環境との影響に関しては、「アルコールと腸内環境の悪化」、「アルコール依存症と腸内環境の関係」の2点の認知度について調査を行いました。どちらも認知度は低くとどまりました。アルコールの健康リスクはアルコール依存症をはじめ、肝臓や循環器系の疾患との関係が広く認知されていますが、腸内環境への影響も研究によって明らかになっています。長期的なアルコールの摂取が腸内環境の悪化や慢性的な腸炎を引き起こしたり、アルコール依存症患者の腸内ではアセトアルデヒドを高濃度に産生する腸内細菌が存在するなど、アルコールが腸内細菌の組成に影響を与え、健康リスクを高めることがわかっています。お酒を楽しむためにも、アルコールが腸内環境に与える可能性のあるリスクの認知を高めることが必要です。

悪酔いや二日酔いの防止のためにサプリメントやドリンクといった栄養補助食品を「利用する」のは24.5%ということがわかりました。利用するサプリメントやドリンクの種類については、プロバイオティクスである「乳酸菌」の利用率は12%程度にとどまりました。広島大学の研究では、乳酸菌のL.プランタルムの生菌をアルコールと一緒に摂取することでアルコール中毒症状を回避することができるという研究結果も発表されています(※4)。アルコール対策としての乳酸菌の利用率の低さはその効能の認知度の低さに直結し、啓発の必要性があることがわかりました。今後、ウンログではアルコールが腸内環境へ与える影響とともに、アルコール対策としての乳酸菌の有用性を啓発していきたいと考えております。

(※4)https://www.hiroshima-u.ac.jp/news/57456

アンケート調査概要

調査期間:2020年11月27日(金)〜2020年11月29日(日)
調査エリア:全国
調査対象:ウンログのサービスを利用している20代以上の男女
サンプル数:n=3000
調査方法:インターネットアンケート
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