生理前はどうして便秘に? 解消法を教えて!

生理前はどうして便秘になるの?

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生理が終わって14日ほど経つと、排卵期を迎えます。この排卵期から生理前までの14日間になる便秘は、PMS(生理前症候群)の一つである可能性があります。

約8割の女性が生理前に感じる不定愁訴、PMSって?

PMSは女性の生理周期のうち、特に排卵期から生理までの黄体期と呼ばれる時期に起こる不定愁訴のことを言います。症状は身体的なものから精神的なものまで様々で、約8割の生理前の女性になにかしらの症状が現れると言われています。このPMSの原因は、具体的にはっきりとしたことはまだ解明されておらず、生活習慣を整えたり、低用量ピルを服用することで、症状が改善するとされています。

PMSで便秘が起こる理由

女性の体は生理周期に合わせて、ホルモンバランスが変化します。特に、生理前の黄体期と呼ばれる時期は、女性ホルモンの一種である黄体ホルモンが増加します。 この黄体期に便秘が起こりやするなるのは次のような原因のためと考えられています。

理由1:腸の蠕動運動が弱くなる

黄体ホルモンは体を妊娠に備えさせる役割があります。また、黄体期では黄体ホルモンの働きにより、子宮が収縮するので流産を防ぎます。この作用は腸内にも及ぶため、大腸の蠕動運動が弱まることで、排便がスムーズに行われず、便秘傾向となるのです。

理由2:体が水分と貯め込み、大腸の水分が足りなくなる

妊娠を維持させる黄体ホルモンの働きで、体内の栄養や水分も溜めこむようになります。特に、大腸では便が固くなり、排泄がスムーズに行かなくなるのです。

生理前の便秘を解消するには?

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PMSの一つである便秘は、生活習慣を整えることである程度改善させることができます。以下に生理前の便秘を解消方法について挙げます。

適度な運動を行う

ウォーキングなどの適度な運動は、腸を刺激し蠕動運動を促します。女性はもともと体全体の筋肉量が少ないため、便秘になりやすいと言われています。生理前には、適度な運動を行って、腸に刺激を与えてあげましょう。

バランスの良い食事を取る

生理前は甘い物などをついつい食べ過ぎてしまいますが、便秘を防ぐためには、バランスの良い食事を摂るようにしましょう。便秘予防に効く水溶性食物繊維や、腸内環境を整える発酵食品がおすすめです。

水分を十分に補給する

生理前は便が固くばりがちなので、水分をしっかり行うようにしましょう。特に、硬水に含まれるマグネシウムは、便を軟らかくする効果があるので、興味のある方は硬水を飲んでも良いかもしれません。 水分補給の際の注意点としては、お茶やコーヒーなどのカフェインが入った飲料は、利尿作用があるので、逆効果となってしまうので気をつけましょう。また甘い飲み物の摂りすぎは、PMSの症状を悪化させる恐れがあるので、控えるようにしてくださいね。

腸内マッサージを行う

生理前の便秘には、腸内マッサージを行うことで、腸に刺激を与えることができます。入浴時など大腸の形に沿って、のの字にマッサージを行いましょう。

どうしても直らない時の対応策は?

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生理が来れば便秘は治る

PMSによる便秘の場合、一般的に生理が来れば便秘は自然に解消されます。生理が来ると、今度は下痢傾向になってしまう方も中にはいるようです。これは、生理が始まるとプロスタグランジンという物質が分泌され、腸の運動を活発にするためとされています。

生理前の便秘の症状が辛いときは

生活習慣を改善しても便秘が改善されない場合は、便秘薬の使用を検討してもよいでしょう。便秘薬には、便を軟らかくするタイプや、腸を刺激するタイプなどがあるので、自分の便の性状に合ったものを使用すると良いでしょう。 ただし、便秘薬を頻回に使っていると、腸が慣れてしまい、便秘薬が効かなくなってしまうことがあるので、薬の常用には注意してください。

まとめ

生理前の便秘はPMSと呼ばれる症状の一つです。生理前は黄体ホルモンの影響を強く受けるので、便秘症状が現れる人は、日常生活を改善させることで、生理前の便秘を防いでいきましょう。
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