食べたものがうんちで出るまでの時間はどのくらい?

2018-09-10
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口から食べたものは、胃や腸を通りながら消化吸収されながら、直腸の終わりにある肛門からうんちとして外に出されます。では、食べたものがうんちになって出てくるまでの時間はどれくらいなのでしょうか。食べたものがうんちとして出てくるまでの道のりを改めて確認しながら、お医者さんや皆さんが実感しているうんちとして出るまでのおおよその時間、そして、その時間を知るための方法についてご紹介します。

まずは「うんちが出てくるまでの道のり」をおさらい

口から肛門までは一本の消化管でできており、この長さがおおよそ9メートルと言われています。まずは、食べたものがうんちとして出てくるまでのこの9メートルの「道のり」に目を向けてみましょう。

1. 口の中

人は食べたものを、口に運ぶと、舌で味わい、歯を使って噛みます。噛むことで食べたものを細かくし、消化酵素である唾液とよく混ぜ合わせ、胃腸への負担を少なくする。

2. 食道から胃へ

噛んで細かくされた食べものは、飲みこまれ、食道を通って、胃へたどりつきます。胃では、胃液が分泌され、細かくなった食べものをさらに消化し、2~4時間かけてドロドロの状態にします。

3. 小腸へ

胃で溶かされてドロドロの“かゆ状”になった食べものは、胃のぜんどう運動によって小腸へ送り出されます。小腸は全長6~7メートル。この長い小腸を通過する中で、消化酵素や消化液の作用によって食べたものはさらに細かく分子レベルまでに分解されます。

そしてそれぞれの栄養素は、小腸の壁に生えている絨毛(じゅうもう)から吸収されるのです。ちなみに、この絨毛(じゅうもう)は、広げるとテニスコート1面分もあると言われています。

4.大腸へ到着

小腸で栄養を吸収された食べもののカスは大腸へ届きます。大腸は腹部を一周するように位置していて、長さは約1.5メートル。部位によって上行結腸、横行結腸、下行結腸、S状結腸という名前もついています。

大腸では、水分の再吸収が行われ、それぞれの結腸を進むにつれ、液状からかゆ状、半固形状、固形状へとうんちが形成されていきます。このうんちが大腸内を進み、形成される過程で、腸内細菌がさらに分解や代謝をおこなうのです。

コラム:水っぽいうんちや固いうんちになる理由

例えば、下痢のように大腸が過敏な状態だと、ぜんどう運動が早まり、水分が十分に吸収されないうちに、うんちが移動するので、水っぽいうんちが排出されるのです。

また、風邪などで体力が弱まっている場合は、大腸を含む消化管が十分に機能しないために、うんちも柔らかくなる傾向があります。食中毒にかかった場合は、細菌を早く体外から出そうとするために、ぜんどう運動が早まり、水様便が出やすくなるのです。

腸内環境が良くないと、ぜんどう運動がスムーズに行われずにうんちが停滞します。うんちが停滞すると、その分水分が吸収されるので、うんちが固くなるのです。

5. 直腸へ

固形状となったうんちは、最後に直腸にたどりつきます。直腸にうんちがたまると、脳が刺激を受け、排便反射が起こり、便意をもよおして、肛門より排出されます。

食べたものがうんちとして出るまでの時間は約24〜48時間

rangizzz / shutterstock.com

前述の通り、食べたものは口から直腸までのおよそ9メートルもの道のりを経てうんちとして出てきます。では、食べてからうんちとなって出てくるまでにはどのくらいの時間がかかるのでしょうか。

食べたものはうんちになって出てくるまでの時間は、およそ24~48時間とされています。ただ、お医者さんによっては実感値として「夜食べたものは翌朝には出る(=およそ12時間)」という方もいらっしゃいます。

ちなみに、ウンログアプリを使っている人たちを対象にアンケートをとってみたところ、一番多かったのが「半日〜1日」で、2番目が「1〜2日」。3番目に多かったのが「およそ半日」でした。

(アンケート実施期間:2017年11月1日〜11日/総回答数573件/対象年齢:全年齢)

つまり、約66%(3人に2人)にとって「食べてからうんちになるまでの時間」は「半日〜2日」。前述の通り、24〜48時間でうんちとして出てくると実感している人が多いと言えそうですね。

しかし、アンケートの回答結果でも分かる通り、この時間は個人によって差があります。腎臓・透析内科の専門医・大塚真紀先生いわく「排便には、毎日の食事の内容や食事量、運動量、睡眠、ストレスなどさまざまなものが影響します」とのこと。人によって生活習慣が異なるため、食べてからうんちになるまでの時間に差が出るのでしょうね。

食べたものが出るまでの時間がわかる「スループット食材」って?

食べたものは、体内で形を変えてうんちとして出てくるので、「このうんちはいつ食べたものだろうか」と知ることは難しいですよね。

自分の食べたものがうんちになるまでの時間を知る方法として、スループット食材があります。スループット食材とは、体内で消化・吸収されずに、そのまま排出される食べもののこと。例えば、消化しきれなかったトウモロコシの粒がうんちに混じっていた話を耳にしたことはありませんか? この「トウモロコシの粒」がスループット食材なのです。

スループット食材には、
● スイカやブドウの種
● トウモロコシの皮
● 豆類の皮
● ゴマ など
があります。

うんちと一緒に排出されたときに、ちゃんと見つけられるようにするには、ある程度の量のスループット食材を食べる必要があります。食べたものの中身と時間をメモしておくことも大事です。

ちなみに、ウンログユーザーの皆さんに「こんなものが、そのままの形でうんちに!」な体験談も聞いてみました。



トップ3の食材は、この3つ!

1位 トウモロコシ

2位 きのこ類

3位 トマト



スループット食材として知られるトウモロコシは、皮が食物繊維(セルロース)のかたまりであることに加えて、消化されにくいでんぷんを含んでいます。

きのこ、トマト(皮など)も、食物繊維がたっぷり。食物繊維は消化されずに小腸を通って大腸まで運ばれるので、うんちのかさを増やし、腸をきれいにしてくれる効果も。しかし、そのままの形で出てきた場合は、消化を助けるためによ〜く噛むことを意識したいですね。


なかには、こんなものがうんちとして出てきたという人も。

• イカスミ
イカスミのあの真っ黒な色は「セピオメラニン」という成分からできており、消化されない色素です。一目でわかりやすいので、スループット食材としては優秀。しかし、イカスミがそのまま出てきたってことは真っ黒なうんちとご対面したってことでしょうか。なかなかショッキングですね……!

• ゴーストピル

飲んだ薬の成分が溶け出した後のカプセルや錠剤が、ほとんどそのままの形で排泄されたものを「ゴーストピル」と言います。下痢などで腸の通過時間が短くなっている場合や、水無しで薬を飲んだときなどに、このゴーストピルが溶けきれずに出てくることがあるのだとか。カプセルや錠剤がそのまま出てくると心配になるかもしれませんが、有効成分が放出された後の薬がうんちの中に出てきても問題ないものもあるのだそうです。

※注意 うんちの中にゴーストピルを見つけても、「消化されていないから、追加で薬を飲まなきゃ!」と自分で判断せず、お医者さんに相談しましょうね。

まとめ

個人差はありますが、多くの人にとって食べたものが出るまでの時間は、半日〜2日間(12〜48時間)であることがわかりました。自分の時間を知りたい方は、ぜひスループット食材を食べてチェックしてみてくださいね。

身体からのお便りであるうんちを見ることは、自分の健康を意識することにもつながります。スループット食材を試すときだけでなく、「このうんちはいつ食べたものかな?」と思いながら、うんちを見ることを習慣にしてみるのもおすすめです。排便記録をつけるのに便利な「ウンログ」もぜひ活用してくださいね。

監修者:大塚真紀(医者)

腎臓、透析、内科の専門医。医学博士。
現在は夫の留学についてアメリカに在住。アメリカでは専業主婦をしながら、医療関連の記事執筆を行ったり、子供がんセンターでボランティアをして過ごしている。
アメリカにいても医師という職業を生かし、執筆を通して患者さんやその家族のために有益な情報を提供できたらと願っている。

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