寒い季節になると、便秘がちになるとお悩みの方は多いのではないでしょうか?寒くなってくると体が冷えがちになります。 「冷えは万病のもと」といいますが、便秘も例外ではありません。 体を温めるように心がけたいものです。
そこで、「冷え」の解消に効くしょうがについてご紹介しましょう。
「冷え」は腸内環境を悪化させる
冷えで血行が悪くなると、内臓にも十分に血液が行かなくなり、体のさまざまな機能が低下します。
腸の機能が落ちると、便秘や下痢になりやすくなります。
また、血行が悪くなることで、痔にもつながります。 さらに、腸が冷えると善玉菌が活発に働けなくなり、悪玉菌が優位になりやすくなり腸内環境が悪くなります。そのため、益々便秘になりやすくなり、体の不調にも繋がります。
注目したい「しょうが」のちから
そこで、体を温める食材として活用したいのが、しょうがです。
しょうがには、血行を良くして、体を温める効果のある「ショウガオール」、胃腸の働きを良くする「シンゲロール」という成分が含まれており、冷えによる胃腸の不調解消に効果的です。
しょうがによる効果には、便秘を解消する効果の他にも体内の血液循環を良くし、体温を上げ、発汗や老廃物の排泄を促します。
また、胃液の分泌を促し、食欲をアップし、胃や腸での消化酵素の働きを良くし、消化を促します。 さらに、免疫力を高める効果やがんの予防、美肌効果もあります。
生しょうがと乾燥しょうが
しょうがは、漢方薬としてもよく用いられ、生のものは「生姜(しょうきょう)」、乾燥したものは「乾姜(かんきょう)」と呼ばれます。
生しょうがは、体温を一気に上げて、発汗を促し、熱を放散して体温を下げる働きがあります。 風邪で熱が出た際に、熱を冷ますには、生しょうがが良いですね。
体を温める効果を得たいときは、体の内部を温める効果が高い乾姜、すなわち乾燥しょうがが効果的です。 ジンゲロールは、乾燥させることにより、ショウガオールに変化し、ショウガオールの量が増えることで、血管を拡げ、血行を良くし、体を温める効果がより高まります。
それでは、ここで、乾燥しょうがの作り方を簡単にご紹介しましょう。
- よく洗ったしょうがを皮ごと薄くスライスします。
- 天日干しをして十分乾燥させます。(オーブンでカラカラになるまで乾燥させるという方法もあります)
- カラッカラに乾いたら、ミルなどで挽いて粉末にする。
粉末にしておくことで、紅茶に加えて、ジンジャーティーにするなど手軽に摂取することができますね。
食べ過ぎはNG? 体が乾燥することも
しょうがは、体を温めるためにとても効果的な食材ですが、やはり食べ過ぎはよくありません。
乾燥しょうがは、体の表面だけでなく、体の内部を温める効果が高いため、体内の水分を減らして、乾燥させてしまうこともあります。 生のしょうがも発汗作用がありますので、同じく体内の水分が減少してしまいます。 乾燥肌や皮膚のトラブルがある人は、症状が悪化する恐れがありますので、食べ過ぎには、特に注意が必要です。
しょうがを摂取するときは、温かい水分をたくさん摂るようにしましょう。 生姜湯やホットハニージンジャーティーなどにして摂るもの良いですね。
その他にも過剰摂取で、下記のような副作用が起きてしまうことがあるので、食べ過ぎには注意です。
腹痛
胃腸の動きが活発になりすぎるため、胃腸の 不調がある方や胃腸の弱い方は腹痛を起こしやすくなります。低血糖
しょうがには、血糖値の上昇を抑える効果があります。そのため、過剰摂取すると糖尿病の方は、血糖値が下がりすぎてしまうことがあります。眠れない
しょうがには、脳を刺激して、脳を活性化する効果があります。そのため、眠れなかったり、ストレスでイライラしていたりすると、さらに症状が悪化する可能性があります。流産の危険性
妊婦の方が、過剰摂取すると、お腹の赤ちゃんに悪影響を及ぼし、流産の恐れもあるといわれています。しょうがが効果的だからといって、しょうがばかり大量に摂取するような偏った食べ方はよくありませんね。
まとめ
「冷え」からくる便秘の解消に効果的なしょうがについてご紹介しました。 しょうがには、血行を良くして、腸の働きを良くし、便秘を解消する効果の他、体温を上げ、発汗、老廃物の排泄を促進、胃腸の働きを良くし、食欲アップ、消化促進などの効果があり、さらに、免疫力を高める、がんの予防、美肌効果も期待できます。
体を温めるためには、乾燥しょうがが効果的です。ですが、食べ過ぎは、体を乾燥させてしまうため注意が必要です。
どんなものでも摂り過ぎは、よくないですね。 適度に摂取し、冬の便秘を解消しましょう。