便秘や下痢が続いていて、なかなか治らないとお悩みのあなた!
ストレスが原因ではないでしょうか?
何か良い改善法はないかな?という方に、「自律訓練法」をご紹介します。
忙しくストレス過多な現代人を悩ます排便トラブル
Odua Images/Shutterstock.com 便秘や下痢、IBS(過敏性腸症候群)は、生活習慣の乱れや偏った食生活、ストレスが大きな原因といわれています。 排便トラブルは、忙しくてストレスの多い現代人に多いトラブルです。 それは、自律神経のバランスが乱れているからです。 忙しく、ストレスの多い生活は、自律神経のバランスが乱れやすいのです。自律神経の乱れがさまざまな不調を引き起こす
pathdoc/Shutterstock.com 自律神経には、交感神経と副交感神経があります。 交感神経は、主に日中、仕事や家事、勉強、運動などをして緊張しているときに優位になっています。 内臓の機能的には、心拍は上昇し、血管は収縮、筋肉は緊張している状態となるため、体はいろいろなことに直ぐに反応できる状態になっています。 また、副交感神経は、主に夜、お風呂に入っている時、食事の時、眠っている時、リラックスしている時に優位になっています。 内臓の機能的には、心拍は落ち着いて、血管は弛緩し、筋肉も緩んでいる状態となります。 逆に、胃腸などの消化管の働きは活発になり、栄養の吸収や老廃物の排泄が進みます。 体の新陳代謝も活発になり、疲労を回復します。 このように、日中、交感神経が優位に働き、精力的に仕事や勉強をし、夜には副交感神経が優位に働くことで、1日の疲れを癒し、栄養を補給するというように自律神経バランスが整っていると、スムーズな排便を促し、良質な睡眠が得られ、次の日の活力が蓄えられます。 しかし、たとえば、リラックス時間をとることなく、仕事や勉強などの時間が長時間続くと、交感神経が優位なままとなり、日中のストレスを抱えたまま翌日を迎えることとなり、悪循環が始まります。 このように、自律神経のバランスが崩れて胃腸の働きが鈍くなると、腸のぜん動運動が弱まったり、急に腸の働きが活発になったりして、水分調節がうまくいかなくなり、便秘や下痢を引き起こします。 さらに、不眠や疲労感、食欲不振などさまざまな症状が引き起こされます。自律訓練法でストレスにつよい体をつくろう!
Sergey Nivens / Shutterstock.com ストレスで自律神経のバランスが崩れてしまうのであれば、自律神経をコントロールして、ストレスにつよい体をつくって克服しましょう。 自律神経をコントロールする方法とは、「自律訓練法」です。 「自律訓練法」は、1932年にドイツの精神科医シュルツによって開発され、病院の治療としても用いられています。 自己暗示をかけることにより、心身の緊張を解き、副交感神経の働きを高めて、自律神経のバランスを回復させる方法です。 自ら全身をリラックスさせ、心身の疲れをとることができるので、ストレスに強くなります。 訓練は、静かな落ち着ける場所で行いましょう。 ベルト、めがね等の装飾品は外し、ゆったりとした服装で、ソファーやいすに深く腰掛ける、または、布団やマットの上に仰向けに寝て、両手両足を軽く開いて、目を閉じます。 それでは、始めましょう。 訓練では、心の中で決まった言葉(言語公式)を唱えます。(背景公式)「気持ちが落ち着いている」
心の中で繰り返し唱えてリラックスします。(第一公式)「右腕が重たい、左腕が重たい、右脚が重たい、左脚が重たい」
まず、右腕を意識して、「右腕が重たい」と心の中で唱えて、右腕が重く感じたら、左腕→右脚→左脚と進んでいきます。(第二公式)「右手が温かい、左手が温かい、右脚が温かい、左脚が温かい」
次は、温かさを感じる訓練です。「右手が温かい」と心の中で唱えて、温かく感じたら、順番に左手→右脚→左脚と進んでいきます。 大部分の人が、この第二公式までで、効果があるようですが、公式は第六公式まであります。第二公式までを集中的に訓練して、第三公式に進むのが良いようです。- (第三公式)「心臓が静かに規則正しく打っている」
- (第四公式)「楽に呼吸している」
- (第五公式)「おなかが温かい」
- (第六公式)「額が心地よく涼しい」
消去動作を行う
訓練の最後には、必ず「消去動作」と呼ばれる動作を行います。 訓練によって体は、休んだ状態になっています。 その後、急に日常の活動に戻ると、体が反応できず、疲労感を感じてしまいます。 「消去動作」は、このような反応を防ぐために行います。 目を閉じたまま行います。- 両手を握ったり、開いたりします。
- 肘を曲げたり、伸ばしたりする。
- 両腕を上げて、背筋を伸ばします。
- 目を開けます。