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日本人に急増中! 自覚しにくい「直腸がん」の初期症状と予防法

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食生活の変化がもたらした「大腸がん患者」急増

戦後50年以上に渡り日本人の三大死因といわれてきた「悪性新生物(がん)」、「心疾患(高血圧性を除く)」、「脳血管疾患」。 最近では脳血管疾患に代わり、肺炎による死亡が増加しているそうですが、それでも1981年以降、日本人の死亡率第一位と言われ続けているのが「がん」です。

国立がん研究センターの「2016年がん罹患数予測」によれば、今年新たにがんと診断される人は国内で1,010,200人に上るそうで、中でも大腸がんについては胃がんや肺がんを抜き、第一位になるとの予測が発表されました。

大腸がんの原因には遺伝的要因もありますが、このように近年大腸がん罹患者数が急増した理由としては、飲酒や喫煙、食生活の欧米化などの環境的要因が大きいといわれています。

そして、そんな大腸がんの中でも約半数を占めているのが直腸がん。 今回は直腸がんの初期症状と予防法について紹介します。

知っておきたい「直腸がん」の初期症状

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直腸がんの初期症状で代表的なものとして「下血」、つまり肛門からの出血があげられます。

がんは細胞同士の結着が緩く脆いため、何かあればすぐ血管が傷つき出血が起こります。 また、がんが進行すると周囲の組織に浸潤が始まり、その結果血管に食い込むことで出血する場合もあるそうです。

このように、がんに出血は付きものですが、直腸がんに関しては肛門に近いため、大腸の奥で出血し、長く体内に留まることで酸化した黒い血ではなく、鮮血が便に付着する場合もあります。

便に鮮血が付着していると痔を連想しがちですが、いずれにしても便に血が混じっているということは体に異常があるということです。

安易に痔だと決めつけず、1週間以上にわたり症状が続くようであれば専門医の受診が必要です。

ほかにも、直腸がんの初期症状として、大腸内の腫瘍が原因で便の通り道が細くなることで起こる下痢などの軟便や便秘、そして出血に伴う貧血などもあります。

これらがんのサインを見逃さないようにすることが、仮にがんであったとしても早期発見に繋がり、完治する可能性も高くなるのです。

食事と生活を見直すことでリスクを減らそう

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2003年4月における世界保健機関(WHO)の「食べ物とがん予防」に関する報告書によれば、飲酒と肥満は大腸がんのリスクを上げ、運動はリスクを低下させることが確実と評価されています。

つまり、食生活などの生活習慣を見直すことこそがんの予防には重要とされていますが、具体的には飲酒や過度な肉食を控え、野菜を積極的に摂取し、適度な運動を毎日行なうことが大切というわけなのです。

40歳をすぎたら、年に一度は便潜血検査を受けに行こう

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最近では20代、30代にも大腸がんの罹患者は増えているそうですが、やはり罹患リスクが高まるのは40歳を過ぎてからといわれています。

肛門から出血したときは便の状態をよく観察し、症状が続くようであれば専門医の受診が必要ですが、たとえ出血がなくても、できれば年に一度は便潜血検査を受けると早期発見に繋がります。

この便潜血検査ですが、便の採取方法は何度か便の表面を専用の採取器で撫でるように採取するだけですので、もちろん痛みや苦痛を伴うこともなく簡単に行なうことができます。

ただ、この便潜血検査自体はそれほど精度が高いものではありません。 実際、検査結果が陽性と出ても約95%の人は大腸がんではないそうです。

実は、著者も以前陽性と判断されたことがありますが、結果的には大腸憩室炎という大腸内の炎症による症状で、大腸がんではありませんでした。

しかし、二次精査として大腸内視鏡検査を受け、大腸内の状態を正しく把握することができたのは、便潜血検査を行ったからであり、今では受けて良かったと思っています。

大腸がん以外の思わぬ大腸の病気を発見するためにも、便潜血検査は毎年受けていただきたい検査です。

おわりに

いかがでしたか?

今日本人の間で増え続けている直腸がんですが、決して人事ではありません。

食生活や生活習慣を見直すことで予防しつつ、定期的に便潜血検査を行なうことこそ、直腸がんを含めた大腸がん自体のリスクを減らす最善の対処法といえるのです。

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