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妊婦中に便秘薬は使ってもいいの?助産師さんに可否を聞いてみた

妊婦さんの10人に7人が経験すると言われている便秘。妊娠中は服用できる薬とできない薬がありますが、便秘薬は大丈夫なのでしょうか。そこでウパウパハウス岡本助産の院長で、助産師でもある岡本登美子先生に、妊娠中の便秘薬についてお伺いしました。

妊娠中の便秘解消に薬を飲んでもいいの?

服用できる薬はあります。ただし、妊婦さんの体重や便秘症状、妊娠経過や週数などによって医師や薬剤師が用法用量を決めますので、必ずかかりつけの助産師や産婦人科医に相談してから服用してください。

妊娠中に便秘で受診をする判断基準

1週間以上うんちが出ないときは、すぐにかかりつけの助産師や産婦人科医に相談しましょう。とくに妊娠後期の場合は、ひどい便秘によってお腹が張り切迫早産を引き起こす恐れがあります。妊娠中に便秘で受診をするときは、下記の判断基準を参考にしてください。

・1週間以上うんちが出ないとき
・1日10回以上お腹が張る
・20-30秒以上お腹が張り痛みを伴う

あまりにもひどい便秘のときは、宿便をとってくれる場合もあります。妊婦さんにとって便秘は恥ずかしいことではありませんので、遠慮なく主治医に相談しましょう。

産婦人科で処方してもらえる妊娠中の便秘薬

産婦人科で処方しているのは、酸化マグネシウムやピコスルファートナトリウム水和物を主成分とした便秘薬です。

商品名:マグミット・マグラックス
主な成分は酸化マグネシウムで、便を柔らかくして膨張させ腸に刺激を与えることで排便を促します。

商品名:ラキソベン・ラキソベロン
ピコスルファートナトリウム水和物が主成分で、腸のぜんどう運動を亢進させて、水分吸収を阻害して排便させる作用があります。

妊娠中の便秘で飲んでもいい市販薬はあるの?

妊娠中でも市販の便秘薬は服用することは可能です。ただし、必ず薬剤師のいる調剤薬局で購入してください。薬剤師には妊娠の種数や症状を細かく伝えて相談したうえで、購入して服用するのが条件です。

産婦人科でもらえる便秘薬と全く同じ成分の市販薬だとしても、含有量や症状によって用法用量が変わります。誰にも相談せずに自分の判断だけで市販薬を服用すると、お腹が張ったり痛みを伴ったり、最悪の場合は刺激性便秘薬の瀉下作用による早産や流産の可能性があります。瀉下作用は便秘薬だけではなく、便秘改善目的のお茶やアロエにも含まれていますので、ご注意ください。助産院や産婦人科に行く時間がないときは電話でも構いませんので、必ず相談するようにしましょう。

便秘薬を飲んでも効かない!そんなときの対処法

コロコロ便のときはけいれん性便秘が多く、便秘薬を飲むと腸の緊張が高まり、余計にうんちが出にくくなることがあります。妊娠中の便秘はすぐに便秘薬に頼らず、生活習慣で改善させるのが理想です。まずは生活習慣の見直しから始めて、便秘薬は緊急のときや最終手段にとっておきましょう。

生活習慣の見直しでもっとも簡単にできるのが、水分補給。便秘の水分補給にはマグネシウムやカルシウムが多く含まれている硬水を選びましょう。コロコロ便ではない方は、水分補給と一緒に食物繊維を摂ると、腸への刺激となり効果的です。

また、水分補給と平行して腹部マッサージを行うのもおすすめです。腹部マッサージについては「助産師さんに聞いてみた!妊婦さんの便秘改善方法」を確認してみてください。

便秘薬よりも美味しい食事を

便秘薬に含まれているマグネシウムは、赤ちゃんの成長にも必要な栄養素。納豆などの大豆製品や、昆布などの海藻類、貝類やナッツ類など、マグネシウムが多く含まれている食品を意識して摂る習慣をつけましょう。

実際の食事では、こんにゃくなどの水溶性食物繊維、消化のよい白米や食パン、うどんなど脂肪の少ない肉類がおすすめです。ごぼうやにんにくのような、腸への刺激が強い不溶性食物繊維やパイナップルやイチジクなど繊維が多いものは避けましょう。味付けは全体的に薄味で、繊維の少ないものを意識して取り入れてみてください。

まとめ

服用できる薬が限られている妊婦さんにとって、便秘薬が飲めるとわかっただけでも一安心ですね。妊娠中は赤ちゃんが大きくなるにつれ症状がひどくなるようなので、妊娠初期から生活習慣の見直しを始めてみてください。それでも改善しないときは、最終手段として便秘薬を服用してみてくださいね。

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