今では見かけることも少なくなった和式トイレ。
とは言っても、親世代は和式トイレをできない・知らないという人はいないと思いますが、現代の子どもにとっては遠い存在のようです。
ぼくこのトイレじゃうんちができない!
うちの息子が4歳くらいのときのこと。 お墓参りに行ったときに「うんちが出る〜」というので、夫にトイレに連れて行ってもらったら、なぜかすぐに戻ってきました。
「どうしたの?」と聞くと「和式じゃできないんだって」と夫が息子の言葉を代弁。
確かに息子が通っていた保育園も小さなかわいらしい洋式トイレがありました。もちろん家でも洋式トイレでトイレトレーニングをしました。
そんな息子にとっては、和式トイレは「うんちができない」というよりも初めて出会った形のトイレだったのかもしれません。
まさに外国人が和式トイレを見たときと同じ感覚でしょうか。どっちを向いたらいいのか、どんな格好ですればいいのか、何もかもわからなかったと思います。
でも、そのときはそんなことより、一目散に洋式トイレを探しに走ったのを覚えています。
いまどきの公立小中学校トイレ事情
平成28年の調査によると、公立小中学校のトイレのうち、洋便器が43.3%対して和便器は56.7%という結果だったそうです。
この全国平均で見ると、洋便器と和便器の比率は約半数という結果になりますが、もっとも洋便器率が高い神奈川県が58.4%に対し、もっとも洋便器率が低い山口県が26.7%ということで、地域によって小中学校のトイレ事情はかなり異なるようです。
しかし、今後洋便器を設置する方針のところが全体の学校の約85%もいるということでしたので、あと10年もすると小中学校のトイレから和便器が消える…なんてこともありそうですね。
参照:公立小中学校施設のトイレの状況調査の結果について〜文部科学省小学校入学のときに困らないようにしよう
保育園を転園するときや幼稚園入学のときには、見学に行ったときにトイレが洋式か和式か見ておくのもいいでしょう。
その子にとって初めての和式トイレになるときには「このトイレはこっちが前で、しゃがんでするんだよ」と教えてあげてくださいね。
もしくは、先生に和式トイレに慣れていないことを伝えておくのもいいですね。
私は神奈川県在住ですが、息子の小学校入学の説明会で「和式便器に慣れておくこと」と言われました。
4歳のときの息子を思い出した私は、帰ってすぐに「和式トイレってできないよね?小学校は和式みたいだよ」と息子にいうと、「えー、もう僕できるよ」とのんきな返事が返ってきました。拍子抜けするとともにホッとしたのを覚えています。
おそらく入学してからトイレに困る1年生が最近増えていることから、そんな説明があったのだと思います。
たかがトイレ、いやされどトイレ。
まだ避けては通れない和式トイレですので、機会があったら練習しておくのもいいかもしれませんね。
ライター サトウヨシコ
大学卒業後、大手食品会社に勤務。未経験から編集者を目指し転職。
その後、結婚と出産を経て妊娠・育児雑誌のディレクターに。WEBメディアの新規事業立ち上げをし、現在はフリーランスで数々のメディアに携わる。