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お腹の手術後に便秘がち? 気をつけたい腸閉塞(イレウス)のリスク

お腹の手術の後、便秘がちに? 腸閉塞かも?

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「お腹の手術の後に、便秘がちになった気がする」。 そんな悩みをお持ちですか?便秘の症状が 長く続くようなら腸閉塞に気をつけてみた方がよいかもしれません。この記事では、お腹の手術後になりやすい腸閉塞について説明します。

腸閉塞ってどんな病気? どういう症状?

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腸閉塞は、何らかの理由により腸の内容物である便の移動が滞ることで(閉塞)腸の内圧が上がり、腹痛や嘔気、嘔吐の症状をともなう腸の病気です。 腸閉塞が起こる原因には、生まれつきの腸の異常による先天的なものと、大腸がんなどの腸にできものができたり、腸のねじれ、腸の動きが悪くなることで起きる後天的なものがあります。特に、腸のねじれによる腸閉塞は、ねじれ部分の血行が遮断されてしまうことで、腸が壊死する危険性があり、手術が必要になることもあります。 腸閉塞を高めるリスクとしてもう1つ挙げられるのが開腹手術です。開腹手術で腸閉塞が起こる理由には、麻酔の影響により一時的に腸の動きが悪くなることと、腸が空気にさらされたり、手術操作そのものにより、手術後に腸同士がくっつきやすくなるためです(癒着)。 腸同士がくっつくと、引きつれを起こしたり、腸の動きが妨げられるので腸閉塞になりやすくなります。

帝王切開でも? 腸閉塞が起こるのはなぜ?

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開腹手術の一つである帝王切開でも腸閉塞になってしまう可能性があります。 帝王切開でお腹を切るときに現れるのは、大きくなった子宮なので、手術中に腸そのものに触れることはありません。しかし、帝王切開ではお腹の中の臓器を覆っている腹膜が手術により傷つくことでよって腸と腹膜が癒着を起こしてしまうことがあります。

腸閉塞予防で意識することは?

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開腹手術後に腸閉塞になれば、入院期間が長くなる原因になることも。手術後の腸閉塞を防ぐにはいくつかポイントがあります。

手術後の歩行

手術後というと寝たまま安静にするのが一番というイメージがあります。しかし、医療現場では状態が安定していれば、手術翌日から歩くのが普通です。 それは体の器官は使わないと機能が衰えるという特徴があるため。手術後に体を動かした方が、腸の動きが促進され腸閉塞の予防に役立ちます。 もちろん、手術後の歩行は医師の指示の下、看護師などの医療スタッフと行うものなので、自分一人で行わないように注意してください。

食事の内容は少しずつアップ

帝王切開などの開腹手術では、手術後すぐに食事が開始されます。 一方、胃腸など消化管の手術では、傷口がきちんとくっつくまで、食事は一時的に中止に。 その間、使われない胃腸の機能は低下します。そのためいざ食事を始まったとき、ふだんの食事内容と量をそのまま食べてしまえば胃腸がびっくりして、腸閉塞を起こす原因にもなります。 病院食は医師の指示の下、最初は液状の食事から始まって、段階的に固形の食事へとアップしていきます。入院中は許可が出るまで、病院で出されたものを食べることが大切です。

退院後も便秘対策を

無事に退院となったあとも、その後に腸閉塞になるリスクはゼロではありません。 日頃から暴飲暴食に気をつけて腸に負担をかけないようにしたり、こまめに運動を行うなど便秘対策を行うことが、腸閉塞の予防となります。便秘がちになったり、おならが出ないなどの症状は腸閉塞の可能性もあるかもしれません。 嘔気や嘔吐、激しい腹痛をともなう場合は、早めに医師へ受診しましょう。

まとめ

帝王切開をふくめ開腹手術後は、麻酔により腸の動きが悪くなったり、腸同士がくっつきやすくなることで、腸閉塞を起こしやすくなります。 入院中は医師や看護師の指示に従うとともに、退院後は腸に負担をかけない生活を送ることが大切です。
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