プチ断食って腸内環境にいいんですか?

食事の基本は「1日3食しっかり食べる」だけど…

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現代では、食事は一日3食食べることがすすめられています。一日3度の食事を食べることは、体に必要な栄養素をまんべんなく取れ、血糖値の生理的な日内変動リズムから考えても理に適ったことです。しかし、よく言われていることですが、現代人の食生活は、食事の欧米化や経済的に豊かになったことで、脂質が多い食事などを食べ過ぎている現状にあります。これらは、糖尿病や動脈硬化などの生活習慣病など健康を害する原因にもなっています。 最近注目されている断食は、食事を一食から数日間断つことで、24時間365日フルで働いている胃腸などの消化管を休ませ、体を排泄機能に集中させることを目的としています。断食では、排泄が促進されて便秘が解消し、腸内環境が整うだけでなく、胃腸が休まることで、本来の消化吸収能力を取り戻すことができます。

半日~1日のプチ断食が胃腸の疲れをリセット

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断食には、食事を断つ日数によってさまざまな種類があります。一週間かけて行うような本格的な断食は、医師など専門の人の元で行う必要があります。一般の方が簡単に断食を行う場合は、「プチ断食」と呼ばれているような、一食だけ食事を抜く「半日断食」や週末を利用して行う「一日断食」が、おすすめです。

正しい「プチ断食」でスッキリしよう

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実際に「プチ断食」はどのように行うのでしょうか?ここでは、「半日断食」と「一日断食」の実践方法やポイントについて説明します。

半日断食

半日断食は、朝食を抜くことで、胃腸に約18時間の休息を与えることができます。 <方法> 1.前日の夕食は軽めのものにし、早めにすませましょう。 2.翌日の朝食は食べないで、昼食より軽めのものを食べましょう。

一日断食

一日断食は丸一日食事を摂らない断食です。興味のある方は、最初は半日断食から始めて、慣れてきたら一日断食にチャレンジしてみましょう。 <方法> 1.前日の夕食を軽めに摂ります。 2.翌日の食事を一日抜きます。 3.翌々日の朝食はおかゆなど軽いものから食べ、段階的に食事内容を戻してください。

プチ断食を行う上でのポイントは?

  • 断食中に消化液で胃が荒れないよう、前日の夕食は軽めにしましょう。
  • 断食中は、水分を意識して取るようにしましょう。カフェイン飲料は利尿作用があるので、脱水傾向になるため、断食中は控えて下さい。
  • 一日断食を行う場合は、仕事が休みである週末がおすすめ。金曜日の夜から準備して、土曜日に断食、日曜日に回復食を摂るという風なスケジュールを組むといいでしょう。
  • 断食中は、急激な運動は避け、軽い散歩や音楽を聞いたり、本を読むなど、ゆったりとした時間を過ごしましょう。
  • どうしても空腹が我慢できない場合は、野菜や果物のジュースを飲んで、徐々に体を慣らしていきましょう。
  • 断食をする上で大切なのは、回復食の取り方です。絶食期間が長い程、回復食に留意する必要があります。最初の回復食はおかゆなど、軽いものから食べ、段階的に普段の食事に戻しましょう。

注意! プチでも断食してはいけない人もいる

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便秘解消や胃腸を休める効果のある断食ですが、以下にあてはまる方は、プチ断食でも、個人で行うのは控えましょう。
  • 成長期の未成年、妊娠中または授乳中の方上記に当てはまる方は、プチ断食はおすすめできません。成長期の子供や、妊娠・授乳中の場合、食事にて栄養を取る必要があります。
  • 胃潰瘍や十二指腸潰瘍の方断食による長時間の空腹で、症状が悪化する可能性があります。
  • 貧血の方、がんなどで栄養失調の方断食をすることで、栄養が不足し、症状が悪化する可能性があります。
  • 糖尿病、心疾患などで治療中の方慢性疾患にかかっていて、治療中の方は、自己判断で断食を行う前に、必ず医師の診断を仰いでください。

まとめ

食事を抜く断食には、便秘解消をはじめとするさまざまな健康効果を期待することができます。便秘気味を感じる場合には、ぜひプチ断食を試してみてください。便秘解消などのデットクス効果だけでなく、慢性の疲労が取れたり、頭がスッキリするなど、思わぬ健康効果が得られるかもしれませんよ。
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