便秘外来では10,000人以上の患者さんと接し、美腸サロンGENIE(ジニー)では3,000人を超える人のお腹(腸)をトリートメントしてきた小野咲(おのさき)さん。
顔を見れば「テレビやメディアでも見たことある!」という人も多いのではないでしょうか。ウントピ!では、そのお弟子さんが登場し、ウンログ女子部の活動ではご本人に講師も務めていただいてこともあります。腸にアンテナの高い人たちの中には「あの小野さんが講師で来るんですか?!」とテンションを上げた人も少なくありませんでした。
今回、ウントピ!では、「美腸」を軸に広く活動している小野さんに、腸に興味をもったきっかけや活動、今後の展開について話を聞きました。
「ICUでの経験と自身の体験が、美腸エステ®に」
小野さんは今、日本美腸協会の代表理事をされていらっしゃいますが、始めたきっかけを教えてください。小野さんは看護師さんと聞いていますが……。
小野
はい。元々は、看護師として国立成育医療研究センターに3年間勤めていました。
それも最初の配属がICU(集中治療室)です。成育医療研究センターは、日本でも唯一の研究機関がついた国立の小児病院ですので、難しい病気の子どもたちが入院してくる場所なんです。
子どもが病気になると、通常、ご家族は、住んでいる地域の小児科に連れていきます。でも、そういった「町のお医者さん」で対応が難しい時は、大きな病院を紹介される。成育医療研究センターは、その中でも最後の砦に近いイメージです。
小野
難しい症例の子どもが集まってくる病院の中でも、ICUは緊急性の高い処置や対応が求められる場所です。ヘリコプターで運ばれてきた患者さんを、そのまま対応なんてこともありました。
本当に色々な状況の子どもがいて、遊びたいのに遊べない子どももいました。
「小児科の看護師さん」というと、子どもの心のケアによりそう看護師さんを、僕ら一般人は想像しがちですが、雰囲気は大きく違いそうですね。
小野
たとえば、生体肝移植を受けた子どもを受け持つ機会が多かったのですが、腸の状態によって、手術の予後が大きく変わりました。特に小腸。栄養吸収と免疫機能を支える器官ですから、病気に打ち勝つにはとても大切で、術後の生存率を大きく左右するのだと感じました。
当時、私自身はすごく便秘で悩んでいて、便秘の本を読んで実践してみたりしたんですが、これといって効果が得られずでした。
そこに先ほどの職場での「腸が大切」の経験があわさって、行き着いたのが、腸のケアでした。
小野
試行錯誤して改善していく中で、人生が180度くらい変わったんですよ。ダイエットで悩んでいたのに便秘が改善したら10キロくらい痩せて肌も綺麗になって……。毎日お腹のハリに悩んでいたのに、考え方も前向きになりました。
それまでは、旅行も不安で……。
お腹が改善すると、1日が気分良く始まるようになって、日常生活の一つ一つの見方が変わったんですね。……視野が広くなって目の前が明るくなったというか。
この経験があって、もしかしたら私みたいに悩んでいる人がいるかもしれないとサロン「GENIE(ジニー)」を始めるきっかけになりました。
ご自身の経験がベースになっているんですね。それは説得力がありますね。
GENIE(ジニー)だけではなく、美腸協会も作られた理由は?
小野
エステ(美腸エイジング®)をやっているとお客さんから、色々とご意見をいただいたんです。
「もっと広めて欲しい」とか「大阪でやって欲しい」「東北でも」ですとか……。
そういう風に言ってくださる方が多かったので、それなら技術を広めようと美腸協会を作りました。
「自分の腸を毎日触っていると、身体のシグナルを察せるようになる」
腸のトリートメントに行き着いたきっかけは?
小野
そもそも自分の腸を良くしようとしている中での体験は大きいですね。
自分で毎日お腹を触っていると体のサインに気がつくようになったんです。
体のサイン?
小野
そう。腸が硬いと、今日は疲れているから胃がもたれないように食事変えようとか、生活を変えるんですよ。
毎日トリートメントできると、自分の身体のシグナルを察するきっかけになるので、究極はそこを伝えていきたいと思っています。腸のトリートメントは、身体の感覚に敏感になる一つの手段という考え方です。
腸は、考え方やストレスとも関係しますし、自身の回復力・免疫力をアップさせることにも影響しますから。
美容にプラスα、健康を……。その発想はやはり医療の現場にいらっしゃった方ならではですね。
美腸協会の提唱する美腸エイジングは、便秘治療で有名な小林暁子先生の医学知識と経験をベースにされているということも、そこに通じるものがありそうですね。
小野
便秘ということでは、薬はもちろん大切だと思っていますが、薬が全てではありません。
薬に頼り切る前に、自身の免疫力や回復力を伸ばすような考え方もあるとお伝えできたらと思っているんです。
病院に行くくらい深刻になる前に、また、通院するほど酷かったけど回復した方にトリートメントという選択肢をご提案できたらいいなと。美腸協会の卒業生が全国で増えてきていますので。
ホームページで(美腸協会の)プランナー資格を取得されている方の声などが見られますが、看護師さんなど医療関係者の方も取得されていらっしゃいますね。
小野
実は美腸協会を作った理由の1つとして看護師など医療者の第二の活躍の場を作りたかったというのもあるんです。
確かに、妊娠・子育てをきっかけに離職した医療者が、改めて仕事を始めるきっかけにもなりそうですね。
「自宅で今からできる呼吸法」
腸のトリートメントですが、個人が今から始められる初歩の初歩は何かありますか?
小野
それであれば呼吸ですね。
まず5秒かけてお腹をふくらませるように息を吸って、10秒かけて、ふぅーっと口から細く長く吐きます。これは自律神経を整える、1対2の呼吸として小林弘幸先生が提唱されています。あと、応用編ですが、お腹を膨らます腹式呼吸と胸を膨らます胸式呼吸を交互にできると良いですね。ちょっとハードですが。
デスクワーク中心など身体を動かす機会が少ない方は、内臓がだらんとしがちなので、意識的な呼吸で刺激すると良いと思います。
いつやると良いですか?
小野
3分くらい、寝る前がオススメです。
普段、呼吸が浅くなっている方が多いと思いますので、胸郭を柔らかくして、内臓を活性化するイメージです。胸郭が硬くなってると内臓が下に下がりやすいので。
寝る前に自立神経を整えておくと良い睡眠につながりますし、寝ている間に腸が動くので、朝お通じが出やすくなると思います。
確かにやってみると普段使っていない箇所が刺激される感じがしますね。
ぜひ試してみます。お忙しい中、ありがとうございました。
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美腸エステ® GENIE(ジニー)恵比寿店
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編集 キベンジャー
プロカメラマン。イラストは、「はなもくらせば」連載中の元本モトコによる似顔絵。自宅のトイレに折りたたみ式の机を置いて仕事したいと考えてる。便秘はあまりしないが、辛いもの食べると下痢をしがち。
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