止まらないオナラ。 その原因は腸内細菌かも!?

1. オナラのもとは口から取り込んだ空気と腸内で発生したガス

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私たちのお尻から出るオナラ。オナラは人間の生理現象の一つで、普通の人で1日に約0.5~1.5L、回数にして5~20回程度のオナラが出ます。

オナラの成分は、口から飲みこんだ空気、炭酸飲料に含まれているガス、そして腸内細菌によって食物が分解されるときに発生するガスによって構成されています。
オナラの回数が増える原因には、空気を飲みこんでしまうことで、オナラの回数が増える「呑気症」という病気もありますが、普通オナラの回数は、排便状況や食べ物に左右されると言われています。

また、便秘など腸内細菌のバランスが崩れる腸内の消化物が腐敗し、臭気の強いガスがオナラとして出るようになることも。
ちなみに「オナラ」は、もともとは室町時代の宮中に仕えていた女性の隠語の「お鳴らし」が語源だそうですよ。

2. 甘いもの、脂っこいものは腸の悪玉菌を増やすもと

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腸内細菌のバランスが崩れるのはどうしてなのでしょうか?
それは、腸内で善玉菌よりも悪玉菌が優勢になっているから。

善玉菌と悪玉菌の栄養源となる食物のカスには、それぞれ違いがあります。
特に、悪玉菌が食物を分解して発生させるガスは、臭いが強く思わず鼻を覆いたくなるようなオナラの原因になります。

悪玉菌はタンパク質や、脂肪分や糖分が多い食べ物が大好物。
また、悪玉菌がこれらの食べ物を分解する過程で発生させる成分は、体の健康にも悪影響を与えることが分かっています。
さらに、健康や大腸に良いと言われる食物繊維も、便秘などで腸内の滞在時間が長くなれば、腐敗してしまい悪臭の原因になることも。

その他にも、ストレスなどにより自律神経のバランスが取れなくなると、胃腸の消化機能が落ちることで、オナラの回数が多くなることがあります。

3. 善玉菌優勢の腸内環境をつくろう

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オナラの臭いや回数は自分の腸の状態を知るバロメータの一つ。

自分のオナラがかなり臭う人は、腸内環境があまり良くない可能性があり、善玉菌を増やして腸内環境を整えるような食生活への改善を意識してください。
善玉菌が優勢である腸内のオナラは比較的臭いはそんなに強くありません。
善玉菌は食物繊維や発酵食品を分解するので、意識して摂るようにしたいですね。

腸内環境を整えることは、便秘解消にも効果があります。
誰でも体験的にご存知だと思いますが、排便時はウンチだけでなくオナラも一緒に出ます。
もともと便秘がちな人は、排便時にオナラが出る機会が減ることで、オナラがたまりやすくなります。

オナラのガスがたまると、オナラの回数が増えるだけでなく、お腹が張ったり、不快感を感じる原因になるのです。

4. 普段の姿勢や運動不足も一因に

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デスクワークが多かったり、普段から運動不足で腸の動きが鈍くなるのもオナラの原因となるので注意が必要です。
運動不足は便秘の大敵ですが、デスクワークで猫背の姿勢をし続けると、大腸が折れ曲がったような位置になるので、腸がきちんと機能できません。

特に、女性はもともと腹筋が弱かったり、生理前にはホルモンバランスの影響で便秘になりがち。
仕事中や誰かと一緒にいるときは、オナラを我慢してしまうこともあるでしょう。
オナラは我慢もできますが、腸内が張り続けることで、腸の機能低下の原因になります。

さらにオナラを我慢しすぎれば、呼気として出ることもあります。

忙しい現代ですが、階段を使うようにするなど、日常生活から運動を上手に取り入れて、腸ぜん動を促していきましょう。
また、デスクワークのときは、大腸が正常な位置になるように、しっかり背筋を伸ばすことも大切です。

5. まとめ

オナラは排便と一緒に出ることもあるので、便秘がちの人はオナラの回数が増えてしまいます。
便秘の人の腸内では、悪玉菌が優勢となっているので、オナラの臭い自体の強い傾向に。

普段から、腸内環境を整えたり、運動や正しい姿勢で腸ぜん動を促すようにして、便秘を防ぐとともに、オナラの質も改善していきたいですね。

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