オリゴ糖は、便秘にいいと聞きますが、実際、どのようなもので、どうして便秘に効くのでしょうか?
ここでは、オリゴ糖の特徴とその健康効果についてご紹介します。
オリゴ糖ってそもそも何?
オリゴ糖とは、糖類の中でもブドウ糖と果糖がいくつか(2個~10個程度)連なったものの総称で、さまざまな種類があります。 オリゴ糖は、腸まで届く、難消化性のものと小腸で消化されてエネルギーになる消化性のものに分けられます。 糖類でありながら、カロリーは低く、食物繊維のような働きをするのが特徴です。
オリゴ糖の含まれている食材ってどんなもの?
オリゴ糖が含まれている食材をオリゴ糖の種類ごとに見てみましょう。
たくさんあるオリゴ糖のうち、便秘に効果的なのは、消化されずに腸まで届く難消化性オリゴ糖ですので、ここでは、主な難消化性オリゴ糖についてまとめました。
フルクトオリゴ糖
たまねぎ、にんにく、ごぼう、アスパラガスといった野菜や蜂蜜に含まれています。 虫歯になりにくいのが特徴です。 砂糖の半分のカロリーで、低カロリー甘味料としても使用されます。 肥満やアレルギーの改善効果やアンチエイジング効果があると報告されています。
ガラクトオリゴ糖
サトウキビや乳製品に含まれています。 熱や酸に強く、オリゴ糖の中では甘味がある方です。 たんぱく質の消化吸収や脂質の代謝をよくする効果があります。
キシロオリゴ糖
たけのこやとうもろこしに少量含まれています。 とうもろこしのキシランという食物繊維から作られます。 虫歯になりにくいオリゴ糖です。 整腸作用に優れています。 その他、カルシウムの吸収をよくしたり、コレステロールを下げる効果があります。
大豆オリゴ糖
味噌やしょうゆなど大豆製品に含まれています。 熱や酸に強いオリゴ糖です。 整腸作用の他、アンチエイジング効果が期待できます。
乳果オリゴ糖
哺乳類の母乳に含まれています。 ミルクオリゴ糖やラクソスクロースとも呼ばれています。 カルシウムの吸収をよくし、骨を強くする効果があります。
ラフィノース
北海道で採れる甜菜(てんさい)に含まれている天然のオリゴ糖です。 砂糖に近い甘さがありますが、低カロリーです。 体を温める効果があるのが特徴です。 整腸作用の他、免疫機能を高める効果もあります。
どうして便秘に効くの?
特に、難消化性オリゴ糖は、消化されずに腸に届き、腸内の善玉菌であるビフィズス菌のエサになってその増殖を助け、悪玉菌を抑制して腸内環境をよくします。 腸内環境が良くなると、消化活動が活発になって、ぜん動運動も良くなり、排便がスムーズになります。
さらに、オリゴ糖を摂取することにより、整腸作用の他にもさまざまな健康効果がもたらされます。合わせてみておきましょう。
アトピーやアレルギー症状の緩和
アトピーやアレルギーは、免疫の過剰反応により起こるといわれています。 オリゴ糖がビフィズス菌の増殖を助け、腸内環境が整うことで、免疫機能のバランスがよくなり、免疫の過剰反応が抑えられ、アトピーやアレルギー症状が緩和されます。
美肌効果
腸内環境が整うことにより、腸内の老廃物の排出が促され、また、悪玉菌の増殖を抑えるため、悪玉菌が産出する有害物質が減ることで肌荒れの原因がなくなります。さらに、善玉菌によって作られるビタミンB群は、皮膚や粘膜の健康を維持する働きがあり、肌が健康になります。
ダイエット効果
オリゴ糖は、甘味があるけれど、低カロリーであることと、難消化性オリゴ糖は、腸で吸収されないため、ダイエット中の甘味料としてよいですね。 さらに、便秘解消でダイエットを助けます。
ミネラルの吸収がよくなる
腸内環境が整うことで、腸の働きがよくなり、ミネラルの吸収がよくなります。
虫歯になりにくい
オリゴ糖は、口腔内の細菌に消化されない、または、消化されにくく、歯を溶かしてしまう酸が作られないため、虫歯になりにくい効果があります。
妊婦や赤ちゃんにも安心。でも摂り過ぎ注意
妊婦さんは、便秘になりやすいですが、お腹の赤ちゃんへの影響を考えると、どのように対処したら良いか悩みますよね。
オリゴ糖は、母乳にも含まれているものなので、妊婦さんや赤ちゃんも安心して摂取できます。 ラフィノースなどの100%オリゴ糖を選ぶとよりよいですね。
しかし、摂り過ぎには注意が必要です。 一度に大量に摂り過ぎると、お腹がゆるくなってしまう場合があります。 購入したオリゴ糖の説明書をよく読み、用量を守って摂取するようにしましょう。
おわりに
オリゴ糖は、消化されずに腸まで届く特長から、整腸作用のみならず、さまざまな健康効果があります。 また、妊婦や赤ちゃんも安心して摂取できるので、便秘の強い味方ですね。