こんにちは。
日本美腸協会の代表理事の小野咲です。腸が好きで、日本全国の方に腸の知識とマッサージ技術を伝えていく協会の仕事をしております。以前、ウンログさんの記事でもご紹介いただきました。
今回、ウンログさんが実施された便秘とマッサージのアンケートにて600名以上の方のご回答を拝見いたしました。
年齢は、10代~70代の629名。
97%女性の方で、お腹に何かしらの悩みがある方が、約95%でした。
その中で、お腹が不調な時にマッサージを取り入れている方、また興味ある方は、95%と非常に高い結果となり、お腹のマッサージに対して関心が高いことが伺えました。
便秘時にマッサージの効果と他の便秘解消の比較
アンケート結果より、便秘解消の方法として、マッサージだけを取り入れているという方は少なく、水の量を多くしたり、運動や食事に気を付けていたり、また薬やサプリメントを飲んでいたりする方もいらっしゃいました。
サロンや協会のお客様もそうですが、何か生活に新しくプラスするというより、今の生活を少し変えるだけという簡単に便秘解消に取り組み方が多いように感じます。生活から改善することは、非常に良いことだと思います。
私の経験からですが、生活を少し改善してお腹の調子が戻る方は、お腹の不調も軽度である方が多い気がします。また、大きな生活改善は、強い意志がないと続けられず、お腹の不調が戻ってしまう方も多いのが実際です。
そして、アンケートより少し気になるのは、薬やサプリメントなどで改善をしようとする方です。飲むだけという手軽さはありますが、薬によっては副作用が多く、知識が必要となります。
私も薬やサプリメントは第一選択として進めることはなく、まずは生活改善で便秘解消を取り組んでもらいたいと考えています。
ここで、生活改善と合わせてもらいたいことは、お腹のマッサージです。特に薬で手軽に改善しようと思われる方、また生活がなかなか改善できない方、ストレスを感じている方に効果的です。
普段の生活で低下しているお腹の動きである蠕動運動を正常にしてくれる効果もあります。
お腹の不調、便秘や下痢の場合にも、私たちの協会では、自分や家族の方へのお腹の手当てとしてマッサージをおススメしております。マッサージは、手軽であり、いつでもどこでも可能です。自分の手で行えば、コストもかかりません。
けれども、お腹のマッサージというと、少し難しいというイメージや、デリケートな部分であるため足や手のマッサージをする感覚とは異なるように思います。
私も昔、祖父母からお腹はあんまり強く押してはいけないと教わり、優しく「の」の字にやってもらうだけで、自らお腹のマッサージを積極的に行ってきませんでした。
しかし、お腹のマッサージは、正しい方法で優しく行うと、副作用がほとんどありません。知識をもって行うと、お腹の悩みを解消できるだけでなく、全身への様々な良い効果を私自身も体験しております。
お腹のマッサージの正しいタイミング
アンケートの結果を見ると、マッサージを知る媒体が、インターネットやテレビや雑誌からが90%以上を占めています。時間や実施するタイミングがバラバラで習慣化されてない方が多く、時間を使って行っても効果的に行えてないように感じます。
実際にマッサージを行って、効果を感じている方も多くいますが、効果がよくわからなかったという方も半数以上であることが勿体ないです。
協会のお客様でも、インターネットや雑誌を見てやってみたけどわからず、講座に見える方がほとんどです。
ただ、以前より皆様のマッサージに対しての関心が高く、実際に自分なりに生活に取り入れられていることが非常に嬉しいです。
今回は、マッサージ効果的な時間などポイントをまとめてお伝えさせていただきます。
マッサージを行うタイミングや時間は、目的によっても異なるので目的に合わせてご紹介させていただきます。
(1)便秘解消やお腹の不調を改善する目的
すっきり出なくなってきた、残便感がある、継続してお腹が緩い、昔から便秘傾向という方は、継続して短い時間でも行っていただきたいです。
タイミングは、寝る前に行い、時間は5分程度。
腹式呼吸をゆっくり10回程度繰り返してから、マッサージを行ってください。
お臍回りの硬い部分を探して優しく左右にほぐすようにマッサージすることや、大腸の走行に沿って脇腹を手で揉むように行ってみてください。
腸をゆっくり動かしてあげることが大事ですので、強い刺激というよりは優しく無理なく、気持ちが良い感じで行っていただくのがベストです。
毎日行うことで、お腹の悩みはもちろん、肌の調子や冷えの改善などを体験している方が多いです。また、眠りが深くなったり、疲れにくくなったり、集中力が上がったなどの声をいただいております。
毎日3分でも良いですので、お腹を揉んでみてください。
(2)便が溜まっていて便秘を解消する目的
普段の排便期間より長く出ていない、お腹に便が溜まって苦しいなど肛門付近に便が溜まって硬くなってしまった場合は、左をメインで行うことが重要です。
この場合は、出したいとき(トイレに行く前)に10分~20分程度ゆっくり行うことがポイントです。
ただ、全部のマッサージに共通ですが、強さや痛さは感じない程度で行ってください。
マッサージの前に、和式トイレに座るような恰好をとって、30回程度弾むように身体を動かしてみるのもおススメです。もう便がしっかりと形成されている方はこれだけでもトイレに行きたくなる方がいらっしゃいます。ただ、少し恥ずかしい恰好なので、できる場所が限られてしまいますね。
続いて、具体的なマッサージです。
上半身を左に傾け、お腹の腹筋の力を抜きます。左の肋骨の下部分から、両手を使って上から下に流すようにマッサージをしていきます。そして、最後の腰の骨にあたりましたら、手を軽く握るようにこぶしを作り、腰の骨の内側を流します。
この部分に便が多く溜まっていることがあるのですが、ゆっくりじっくり上から流していくことがポイントです。
時々痛みがあるかと思いますが、痛くなったらあまり強く行わず、力を抜いて行ってください。
以上のようにお腹の状態に合わせてマッサージを使い分けてみるのが、効果的なマッサージをするポイントになります。
最後に
今回、お腹のマッサージに対する皆様の意識が高いことがわかり、更に正しい方法で効果を感じていただきたいという思いが強くなりました。どんなに忙しくも、お腹を触る習慣を皆様にもっていただきたいと思っております。
ですから私は、歯磨きをするように、寝る前に5分程度お腹を揉むことを習慣化してもらいたいとおススメをしております。
仕事や1日の生活で疲れたお腹や内臓をリセットする意味でも、夜に5分程度のマッサージをしてみてください。疲れている時は、1分でも良いです。
お腹を触ることで身体が癒されて、自律神経が整う効果もあります。お腹を触ることは、自分の身体を大事にすることにも繋がってくると思います。お腹から健康を考えてケアしていきましょう。
日本美腸協会 代表理事/看護師 小野 咲
2007年からPICU(子供の緊急病棟)、便秘外来での勤務を経て、2012年に独自の腸をもむ施術である、美腸エイジングを開発して、エステサロンGENIE青山店を設立。
2013年にはGENIE恵比寿店、一般社団法人日本美腸協会を立ち上げ代表理事に就任。現場でセラピストとして施術をするだけでなく、社内外の多くのセラピスト達に腸もみの技術と知識の指導を行う。
今まで5000人以上のお腹の不調(便秘)の改善。
テレビや雑誌などの取材を受け、2017年発売『下がらないカラダ』(サンマーク出版)の本は10万部突破!
―メディア実績―
TV:フジテレビ「バイキング」/テレビ朝日「お願い!ランキング」
雑誌:小学館社「美的」/マガジンハウス「anan」など