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全国小学生の排便実態に迫る!―小学生の排便と生活習慣に関する調査

「小学生の排便と生活習慣に関する調査」結果が公開
現代小学生の6人に1人が便秘状態であることが明らかに!!


NPO法人「日本トイレ研究所」が全国4,777人の小学生とその保護者を対象に行った「小学生の排便と生活習慣に関する調査」の結果が6月に公表されました。
この調査は、現代日本人の生活習慣や食生活の多様化、小学校のトイレの老朽化などにより子どもの便秘問題が深刻な状態にあるのではないか、との危機感から同研究所が昨年度からスタートしたもの。

調査では日本の未来を担う子どもたちが抱える排便問題が浮き彫りになりました。

便秘状態・便秘予備軍の小学生、約4割が便秘を「誰にも相談したことがない」し
その保護者の約4割がわが子を便秘と認識していない


トイレ研究所子ども調査改
https://www.toilet.or.jp/health/pdf/kagome20170619.pdfを元に引用改変


便秘の具体的な症状として以下のような回答がありました。

・なかなか出ないことがあり、いつもいきんでいる。
・おしりが切れる。血が付く。
・排便痛がある。
・あまりたまりすぎてお腹が痛くなった事がある。
・便秘で頭痛がでることもある。
・食が細くなる。アトピーが出やすくなる。
・残便がお腹にたまる。
・おならがいっぱい出る。
・口臭から便の匂いがすることがある。
・時々吐き気と腹痛がある。
・便がしばらく出てないと食欲がない。
・おならをよくする。出したいのに出ない事でトイレに長く入ってしまう。
・久々に便が出ると、お尻がとても痛がったり、出血することがある。
・お腹が痛くなることがあり、その時は下痢になり、その後また出なくなる。


今回の調査によれば、便秘状態にある子どもは全回答者のうち16.6%、便秘予備軍は20.7%。これらの子どもにその状態を誰かに相談したことがあるか尋ねた結果、約半数が「親に相談したことがある」と回答しています。
しかし、一方で4割が誰にも言えずに一人で排便問題を抱えているということも明らかになりました。 

保護者に対してわが子が便秘状態にあると思うか?との質問では便秘・便秘予備軍の子ども(1,780人)の保護者の約4割がわが子を「便秘状態だとは思わない」と回答。 
小学生になるとトイレも一人で行けるようになるので、子ども自身が何も言わなければ、なかなか排便状況を把握しづらいようです。


トイレ研究所子ども調査改
https://www.toilet.or.jp/health/pdf/kagome20170619.pdfを元に引用改変

便秘状態の子どもの約3割は診察経験あり。
一方で子どもの便秘対策を特に行っていない保護者も約1割


トイレ研究所子ども調査改
https://www.toilet.or.jp/health/pdf/kagome20170619.pdfを元に引用改変



トイレ研究所子ども調査改
https://www.toilet.or.jp/health/pdf/kagome20170619.pdfを元に引用改変



便秘状態の子どものうち、診察経験があるのは約3割。便秘予備軍の子どもでも2割弱が診察経験ありと回答しています。便秘状態の子どもへの対策も尋ねたところ、「乳酸菌飲料やドリンクヨーグルトを与える」と答えた人が最も多数でした。
「規則正しい食生活」「睡眠時間の確保」や「定期的に運動させる」など生活習慣に気を配っている保護者がいる一方で「特に何もしていない」と回答した保護者も13.1%いるというと少し残念な結果に。

学校でウンチを我慢したことがある子供は約半数
学校でウンチがしにくい理由は「友達に知られたくない」から


調査はさらに学校での排便状況について言及しています。
普段学校のトイレでウンチをすることがあるか?という質問では、「ほとんどしない」と「まったくしない」を合わせると51.3%と約半数の子どもが学校ではウンチをしていないという結果に。
そして、学校でウンチをしたくなったときに我慢をすることがあるか?との問いでは「よくある」「ときどきある」を合わせると我慢することがある子ども半数にのぼり、学年が上がるほど我慢することが多い傾向が見られました。


トイレ研究所子ども調査改
https://www.toilet.or.jp/health/pdf/kagome20170619.pdfを元に引用改変



トイレ研究所子ども調査改
https://www.toilet.or.jp/health/pdf/kagome20170619.pdfを元に引用改変



トイレ研究所子ども調査改
https://www.toilet.or.jp/health/pdf/kagome20170619.pdfを元に引用改変


学校はウンチをしやすいかとの質問に、「とてもしにくい」と答えた子どもは9.5%。「しにくい」「ややしにくい」も合わせると45%が学校のトイレでのウンチに抵抗を感じていました。
その理由を尋ねたところ「友達に知られたくない」がもっとも多く、「落ち着かない」「友達にからかわれる」がそれに続き、人目を気にしていることが分かりました。これらが改善されたら排便しやすくなると感じているようでした。

また、「和式便器」「臭い」「汚い」「便座が冷たい」など学校のトイレの機能面の問題からウンチがしにくいと感じていることも分かりました。

便秘状態の子どもはそうでない子どもに比べて「睡眠不足」「朝食を食べない」割合が高い


続いて調査では便秘と深いかかわりがある生活習慣についても尋ねています。
睡眠時間が十分であるか、規則正しい食生活であるか、遊びや運動の時間が十分であるかなど尋ねたところ、便秘状態の子どもの方がそうでない子どもよりも「十分である」割合が低いという結果が出ました。起床・就寝時間では便秘状態ではない子どもの方が「早寝・早起き」の傾向があることが分かりました。
また、朝食の摂取についても便秘状態の子どもの方が「必ず食べる」子が少ないという結果に。


トイレ研究所子ども調査改
https://www.toilet.or.jp/health/pdf/kagome20170619.pdfを元に引用改変


トイレ研究所子ども調査改
https://www.toilet.or.jp/health/pdf/kagome20170619.pdfを元に引用改変

おわりに


同調査を受け、監修者のさいたま市立病院小児外科部長の中野美和子医師は「医師の目から見ると、子どもの健康状態は、学校の成績より大事である。
排便に関しては、小児期の便秘は思春期以降に改善する可能性もあるが、そのまま持ち越すことも、特に女児では多く、一定以上の悪化は、深刻な結果をもたらすこともある」とコメント。
その上で、親が子どもの身体の状態をきちんと見て把握することが、子どもの心理状態とって重要なことであり、排便をタブーとしない学校、家庭の文化を作っていくことが望まれる、と説いています。

良好な排便状態のもととなる朝食や睡眠時間など食生活を含めた規則正しい生活習慣は、子どもだけでは改善・維持は難しく、保護者の影響が非常に大きいものです。
保護者がその点を意識しながら自身の生活も見直し、子どもと接していく必要があるということなのでしょう。
無限の可能性を秘めた子どもたち、規則正しい生活習慣を身につけて、「快便が当たり前」の大人へと健やかに育っていってほしいですね!




※「トイレ」をとおして社会をより良い方向へ変えていくことをコンセプトに活動しているNPO団体。トイレから、環境、文化、教育、健康について考え、すべての人が安心してトイレを利用でき、ともに暮らせる社会づくりを目指している。日本トイレ研究所ホームページ
昨年度の同調査の結果はこちらから見ることができます。

また、同研究所ではカゴメ株式会社と共同で子どもたちの便秘解消をめざす「ラブレッタプロジェクト」を立ち上げ、子どもたちの「腸内環境の改善」「排便意識の改善」「トイレ空間の改善」に取り組んでいます。詳細はこちらから。