秋の便秘に悩んでませんか?
まだ暑い日はあるものの、朝夕の涼しさに秋の到来を実感する毎日ですが、秋といえば食欲の秋を思い浮かべる方も少なくないのではないでしょうか?
これから訪れる冬に向けて気温はどんどん寒くなり、体は体温を保持しようと多くのエネルギーを必要とすることで食欲が増すといわれているのですが、食欲が増す季節ということは同時に腸内環境が乱れやすい時期でもあります。 特に夏の終わりに近い今くらいの季節は、急な冷えによる寒暖差と夏の疲れがどっと押し寄せるため、便秘になる人も多いそうです。
秋は便秘になりやすい季節といわれる理由はほかにもある
秋に便秘になりやすい理由として、腸の水分不足という理由もあげられます。
秋は夏と比較して喉の渇きが薄れる季節のため、ついつい水分の摂取をおろそかにしがちですが、空気が乾燥していることもあり、腸が水分不足となるため便秘が起こりやすい時期なのだそうです。 そして、水分が不足し十分な機能が働かない腸に対して、おいしいからといって大量に食べ物を摂取すると、便秘の症状は悪化の一途をたどってしまいます。
サツマイモが持つ食物繊維とヤラピンのW効果でしっかり便秘対策しよう
では、腸をそんな状態にしないためにはどうしたらよいのでしょうか?
それはやはり旬の食材で解消することが一番です。
秋は、サツマイモやかぼちゃに加えてキノコ類、イチジクや栗など食物繊維が多く、便秘解消に効果的な食材が豊富に出回ります。 中でもおすすめしたいのが、秋の味覚を代表するサツマイモです。
秋の味覚といえばサツマイモと栗を思い浮かべる人も多いと思いますが、サツマイモや栗はおいしいだけではなく豊富な食物繊維(不溶性食物繊維)を含む食べ物としても有名ですよね。
この不溶性食物繊維については、サツマイモには100gあたり1.8g、栗にはなんと100gあたり3.9gも含まれており、不溶性食物繊維だけで比較するのであればサツマイモの2倍以上の含有率となっているようです。
しかし、サツマイモには便秘解消に有効な「ヤラピン」と呼ばれる独自の成分が含まれており、このヤラピンは胃の粘膜を保護し、腸の蠕動(ぜんどう)運動を促しながら便自体もやわらかくしてくれる効果があるため、食物繊維との相乗効果により便秘解消に期待ができるとされています。
ほかにもサツマイモには、体を錆びつかせる活性酸素を取り除くビタミンEやりんごの約7倍ものビタミンCが含まれており、胃腸を活性化させ腸内環境を整える旬の野菜としても大変有効な食材です。
ちなみに、このサツマイモに含まれる食物繊維ですが、品種によりその含有量も異なるようで、特に「紅はるか」と呼ばれる品種には普通のサツマイモの約2倍ほど食物繊維が含まれているそうです。
紅はるかは2010年に品種登録された新しい品種のサツマイモで、糖度が高く味が良いことで有名ですが、便秘解消にも有効な品種ですので店頭で見かけたら一度購入を検討されてはいかがでしょうか。
サツマイモを食べた後のおならは臭くない?
ただ、サツマイモと聞くとおならを連想して、おなら=臭いから食べたくないという方も多いと思いますが、実はサツマイモには上記の理由により腸内細菌を増やし環境を整える効果があるため、逆におならの臭いを抑えてくれる効果があるのだそうです。
たしかにサツマイモを食べるとおならは出やすくなりますが、その正体は食べる時に一緒に飲み込む空気や、サツマイモのデンプンが腸内の善玉菌によって分解される時に発生する発酵型のガスであり、臭いはほとんどしないといわれています。
つまり、サツマイモを食べて出たおならが臭いということは、それは発酵型のガスではなく、腸内の悪玉菌が食べかすなどを分解する時に発生する腐敗型のガスであるため、腸内環境が悪いことを示しているのです。
サツマイモは栄養価の高い採れたての時期に食べるのが一番
しかし、そのように便秘解消に効果的で栄養豊富なさつまいもですが、年中スーパーなどで売られているため、いつでも食べられるイメージがありますよね。
しかし、サツマイモを収穫するのは夏から秋にかけてだけであり、ちょうどその頃が栄養価の最も高い時期と言われているのです。
そして、収穫時期を過ぎたサツマイモは翌年の6月頃まで土中や保管庫で貯蔵されつつ順次出荷されるため、せっかく食べるのであれば旬の時期であるこの時期に食べると良いでしょう。
秋便秘には、旬の味覚であるサツマイモを旬の時期に食べてしっかり対策してはいかがでしょうか。
ライター Piron3
食品会社で働く傍ら、うんトピで記事執筆中。
食品がスゴク腸活に役立つことを知って、今更ながらびっくり!
仕事の経験と知識を活かし、老若男女にわかりやすい記事の執筆を心がけます。