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【医師解説】赤ちゃんのうんちの色が白っぽい。原因と対応方法は?

大人と同じく赤ちゃんも、うんちは健康のバロメーター。おむつ替えのときにうんちをしっかりとチェックすることで、病気のサインを見逃さないようにしましょう。赤ちゃんのうんちが白っぽいときは、病気が隠れているかもしません。今回は内科医である大塚真紀先生に、白っぽいうんちが出る原因と対策についてお伺いしました。

赤ちゃんのうんちが白っぽい!どうして?

うんちやおしっこは体調のバロメーター。毎日チェックをしていると体調管理に役立てることができるんです。赤ちゃんも、同じようにオムツ替えのときにチェックしてあげるようにしましょう。特にチェックしたいのが、うんちやおしっこの色。白っぽいうんちが出るときは要注意です。

うんちやおしっこは、肝臓で作られた胆汁に含まれる「ビリルビン」という黄色の色素によって黄色や茶色になります。しかし、なんらかの理由で肝臓で胆汁が作られなかったり、うまく排出されなかったりすると、白っぽいものや灰色のうんちやおしっこが出てきてしまいます。うんちが白っぽいときは重大な病気が潜んでいる可能性が高く、すぐに病院受診が必要な場合もあります。

うんちが白っぽい原因は?

赤ちゃんが白っぽいうんちをするとき、考えられる原因はいくつかあります。

先天性胆道閉鎖症

生まれつき、もしくは生後間もなく胆汁の通り道である「胆道」が閉鎖してしまう「先天性胆道閉鎖症」によりとで、胆汁が排出されず、うんちが白っぽくなってしまう場合があります。病気の原因はまだわかっていませんが、ウイルス感染などによって炎症が起き、胆道が閉塞してしまうものが多いと考えられています。

この病気では、生まれて数か月以内に白っぽいものや灰色のうんち、濃い黄色の尿が出たり、皮膚や白目が黄色くなる黄疸が出ることがあります。胆汁が肝臓に溜まると、脂肪やビタミンの吸収障害や肝硬変などさまざまな症状を合併する危険があるので、すぐに専門医を受診してください。

また、胆石や胆のう炎などの病気で胆汁が排出されずに、うんちが白っぽくなったり、黄疸が出たりすることもあります。うんちの色の異常や黄疸、腹痛や嘔吐などに気づいたときはすぐに病院を受診しましょう。

ウィルス感染

ウィルス感染によってうんちが白っぽくなる場合は、「ロタウィルス下痢症」などが考えられます。生後6ヶ月〜2歳ごろまでにかかりやすい病気で、白っぽいものから灰色のうんちになり、激しい下痢や嘔吐、発熱を起こすことがあります。ロタウイルスによる経口感染で激しい下痢が続くと、胆汁の生成が追いつかずにうんちが白っぽくなってしまいます。激しい下痢によって、脱水症やお尻かぶれなどを起こすこともあるので、なるべく早く小児科を受診するようにしましょう。

消化不良

消化不良によって、下痢や軟便などに加えて、うんちが白っぽくなる場合があります。離乳食を始めたタイミングや、食べ過ぎの場合に起こりやすく、食べたものが消化されないままうんちとして出てきてしまうことも。また、ヨーグルトや牛乳などの乳製品、脂肪分の多い食べ物を摂取した場合にも起こりやすく、脂肪分が多いときは色に加えて脂っぽいうんちが出ることもあります。

乳製品や脂肪分の量を少なめにしたり、乳製品なら直接ではなく調理してから食べさせてあげるようにしてみましょう。1~2日様子を見ても白いうんちや下痢が続く場合は、小児科を受診してください。「乳糖不耐症」など乳製品に含まれる「乳糖」を分解しにくい病気や、脂肪分を分解しにくい原因が他にある場合もあります。

病院に行く前に準備したい3つのポイント

1.うんち以外の症状もチェック

うんちが白っぽいときに驚いてしまうのは当たり前。まずは落ち着いて、うんち以外に下記のような症状がないかチェックしてみましょう。
・下痢や嘔吐
・発熱
・腹痛
・黄疸
・いつもよりも元気がない
・食欲がない
このような症状があるときには、うんちの回数や状態とも一緒に医師に報告できるようにメモをして、すぐに病院を受診しましょう。

このような症状がないときは、消化不良などが原因である可能性もあります。消化に良い食べ物を摂取するようにして、1~2日様子を見てみてください。それでも症状が続く場合は病院を受診するようにしましょう。

2.うんちはオムツごと袋に入れて病院へ持っていく

病院を受診するときに、うんちのついたオムツを病院に持っていくと医師に説明しやすく、診断の助けになることがあります。その際はビニール袋に入れてしっかり封をして、うんちを触った手はよく洗ってから病院に行くようにしましょう。

しかし、ウイルス性の感染症が疑われる場合は、感染拡大に繋がる可能性もあるのでオムツをそのまま持っていくのは避けましょう。自分で判断するのは難しいので、事前に病院に連絡をして指示を受けるようにしてください。

3.写真を撮っておく

うんちは時間が経つと変色したり、形が変わってしまうことがあります。可能ならすぐに写真を撮っておくと、よりスムーズに医師への説明がしやすくなります。

まとめ:赤ちゃんのうんちは毎日チェックしよう

赤ちゃんのうんちを観察して回数や普段の状態を把握しておくと、うんちの状態で、体調の変化にすぐに気がつくことができます。普段と比べておかしいと感じたときは、いつも以上に注意深く見守り、必要があれば病院を受診するようにしましょう。

iPhoneアプリで赤ちゃんのうんちの色をチェック!

ウンログでは、聖路加国際病院と共同で、赤ちゃんのうんちの色をチェックできるアプリ「Babyうんち」を提供しています。生後2週間〜1か月の赤ちゃんのうんちを撮影して、目で見て判断できない病気のサインを見つける手助けになることを目指しています。 特に先天性胆道閉鎖症は、初期症状を目で見て判断することは困難です。「Babyうんち」を使って、病院受診の目安にしてみてくださいね。
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