睡眠不足が続くと便秘になる
最近、睡眠不足を感じていることはありませんか? 自覚がなくても、睡眠不足を感じていて、なおかつ便秘で悩んでいるなら睡眠を整えることが、便秘の改善につながることがあります。
どうして睡眠不足が便秘につながる?
一見、睡眠不足と便秘は無関係のように見えますが、互いに関連があるものです。睡眠と便秘の関係は以下のようになります。
自律神経がかかわっている
腸をはじめとする体内の器官の働きは、自律神経がかかわっています。自律神経には活動モードを担う交感神経と、休息モードを担う副交感神経の2種類があります。昼は交感神経を優位にして活動し、夜は副交感神経を優位にして休息をすることで、24時間コントロールされているのです。 このように、ほとんどの体の器官は交感神経が優位になっているときに活発に働きます。一方の腸をはじめとする消化器官は、例外的に副交感神経が優位になっているときに働きが活発に。つまり、腸は体がリラックスしているときに働いているのです。 睡眠不足が長期にわたれば、自律神経の切り替わりがうまく行かなくなり、「自律神経失調」と呼ばれる状態に。体内の器官をコントロールしている自律神経の調子が悪くなれば、腸が上手く機能せずに便秘になったり、ほかの体の不調が出るようになります。便秘で睡眠の質が悪くなる
幸せホルモンとも呼ばれる「セロトニン」というホルモンがあります。セロトニンには精神を安定させる作用がありますが、夜になって暗くなると、「メラトニン」という睡眠を促す物質に変化します。 セロトニンが体内で作られる場所は95%が腸で、残りの5%が脳だそう。便秘などにより腸内環境が悪くなると、腸内でセロトニンがあまり作られなくなります。 一方、睡眠にかかわるのは脳内で作られる方のセロトニン。 脳にはウイルスなどの悪影響のある物質を通さないための関門があるので、腸で作られるセロトニンは到達することができません。しかし、腸と脳は相互に影響をし合っているとされており、それには腸内で作られるセロトニンがかかわっているそう。 実際に、便秘持ちのような腸内環境があまり良くない人では、睡眠の質が悪かったり、イライラなどの精神症状がよくみられます。便秘になれば睡眠にも影響が及び、それが便秘をさらに悪化させるという悪循環にもなるのです。睡眠不足は朝食抜きになりやすい
睡眠不足になると、朝起きるのが難しくなることもあります。朝ギリギリまで寝ていて、朝食を抜いて活動をスタートする人も多いのではないでしょうか。しかし、朝食で胃腸に食べ物が入ることで消化が始まって、腸をダイナミックに動かして排便を促します。 睡眠不足だと朝食抜きになりやすく、朝の排便のタイミングを逃してしまう可能性があるのです。睡眠改善に向けて心がけたほうが良いこと
便秘対策をするのなら生活を整えて睡眠時間を増やすのが大切です。また、睡眠時間を確保するとともに気をつけたいのが、睡眠の質を良くすること。睡眠の質を改善するポイントは、次のようになります。