お尻が痛い…これってもしや痔の始まり?
人に相談しづらい体の悩みの一つが、痔。しかし、排便時にお尻が痛くなったり、血がにじむなどの軽い痔の症状を抱えている人は意外と多いようです。痔は便秘や下痢とも密接に関係しているので、特に便秘がちな女性には身近な悩みではないでしょうか。
痔は大別すると、いぼ痔・切れ痔・痔ろうの3つに分けられます。
どの痔も、肛門付近の炎症が原因で起こります。
そんな痔ですが、我慢できるレベルの痛みだからと慢性化させてしまうと大変なことになる場合も。 潰瘍になったり、肛門が狭くなって排便に影響したりと、手術が必要な事態になってしまいます。
こんな生活は痔主への道まっしぐら
痔と生活習慣は切っても切れない関係にあり、治すのも悪化させるのも生活習慣によるところが大きいんです。 ここからは、痔を悪化させてしまう生活習慣を挙げていきます。
便秘・下痢がち
便秘になると、うんちからは水分が奪われカチカチに。その硬さゆえ、排便時に肛門の粘膜にダメージを与えてしまいます。 下痢の場合、排泄される際は勢いよく肛門を通るので粘膜を傷つけやすく、切れ痔やいぼ痔になってしまいます。 傷ついた肛門の粘膜にうんちから細菌が入り込み、炎症を起こし痔になります。
辛いものが好き
香辛料などの刺激物は胃に負担をかけ、消化不良をおこすことも。 きちんと消化できなかった食べ物は肛門を傷つけてしまいます。
冷えやすい
冷えは万病の元。便秘や下痢の原因になるのはもちろん、血流が悪くなりうっ血し、痔を招きます。
立ちっぱなし・座りっぱなしなどの姿勢固定
長時間姿勢を同じままで固定していると血液が滞りがちになり、特に座り姿勢は肛門にも負担がかかります。 デスクワークの時間が長い人、接客業で立ち仕事が多い人は要注意。
いきみ過ぎ・我慢しすぎ
便秘だからと長い時間トイレに座っていきみ続けるのはよくありません。長時間の座り姿勢で下半身の血流が悪くなり、うっ血させてしまいます。 トイレに行かなすぎるのも問題です。便意を感じても、仕事中だから、外のトイレは使いたくないからと我慢し続けると、次第に便意は鈍化していってしまうのです。体がうんちを出そうとしなければ便秘は悪化する一方です。
女性は生理前~生理中は痔になりやすい
女性はホルモンバランスが乱れることで下痢や便秘になりやすく、結果として最近では男性よりも女性の方が痔で悩む人が多くなったとも。 生理中は骨盤周辺で血液が多く巡るようになることからも、より痔になりやすい状態であるといえます。 また、生理用品が肌に合わず、炎症につながることもあるようです。
痔にならない生活ってどうしたらいいの?
痔の原因・悪化要因が生活習慣にあるのであれば、その反対のことを実践すれば痔のリスクを軽減できるはず。 ではどんな生活を心がければよいのでしょうか。
便秘・下痢にならないよう食事に気をつける
便秘・下痢を防ぐためには食生活の見直しが最善。 食物繊維をしっかり摂りましょう。水溶性食物繊維と不溶性食物繊維のバランスを考え、水溶性食物繊維が多くなるよう意識します。
うんちに水分を与えて排便をスムーズにするために、水分摂取はこまめに。発汗の多い暑い日や、暖房のきいた乾燥した室内にいるときなどは特に注意が必要ですよ。
食事は1日3食が基本。朝食は胃腸を刺激してスイッチを入れてくれるので、特に大事です。 朝食の習慣が無かった人は、ドリンクやスープなどから始めてみては?
刺激物は控え目に。連続して食べない、一度に大量に食べないなど、工夫して楽しみましょう。
体を冷やさず温める
冬はもちろん、夏も冷房で肌寒さを感じることがありますよね。 インナーを着ておく、ひざ掛けをカバンに入れておくなど、温度変化から下半身を守りましょう。 お風呂に入るときは、シャワーで済まさず、湯船に浸かるのが効果的。
姿勢固定対策にストレッチ
血流を良くするために、軽いストレッチなどの運動を取り入れてみてください。 ただし、球技など体にぐっと力を入れるようなスポーツや高強度の筋トレは、肛門に負荷をかけてしまいます。痔を患っているなら避けるべきでしょう。
我慢せずトイレに行く
便意を感じたらなるべくすぐにトイレに。身近な駅や公共施設のトイレの位置を把握しておけば、いざというときに迷わないで済みますよ。
最後に
痔は生活習慣の影響を強く受ける症状です。
痔を改善するために食生活や運動習慣を見直せば、それはすなわち便秘・下痢改善にもつながります。 痛い痔と不快な排便の悩み、どちらも解消できるよう、自分を見つめ直してみましょう。
ライター KURO
趣味の自転車を楽しむためにも、お腹の冷えにめっぽう弱い体質を改善しようと奮闘中。
読んだ人が、少しでも「ためになった」と思ってくれるような記事を書いていきたいと思います。