便秘のためかいつも下腹がぽっこり出ていると悩んでいる女性は多いのではないでしょうか。実は女性に多いとされる弛緩性便秘は、下腹の筋肉が弱いことが原因の一つです。また、腹筋が弱いために内臓を腹筋で支えることができず重力で下がってしまうことで、下腹がぽっこりと見えてしまう原因にもなるのです。
腹筋はスムーズな排便や内臓を支えるためには欠かせない筋肉で、特に便秘やお腹のぽっこりと関係しているのは腹横筋とよばれる腹筋です。
今回は、腹横筋を上手に鍛えて便秘やお腹のぽっこりを解消させる方法についてお話ししたいと思います。
便秘で最も多い弛緩性便秘の原因の一つは腹筋の低下
日本で最も多いとされる便秘の原因は、弛緩性便秘です。
弛緩性便秘は、腸のぜん動運動が弱くなることで便を送り出す力が弱くなることや、水分や栄養不足によって便が硬くなることが原因で起こる便秘です。硬くコロコロした便が出たり、お腹が張ったように感じたりする症状が出ます。
腸のぜん動運動が弱くなる原因には腹筋の低下が指摘されていて、特に体の一番深部にあってお腹の回りを取り巻くようについている腹横筋が大切だといわれています。
腹横筋が弱くなるのは、加齢や運動不足、脂肪過多によって筋肉がうまく収縮できないことなどで起こるとされています。
下腹ぽっこりは腹横筋がうまく機能していないから
腹横筋には、腸のぜん動運動を促す役割以外にも腹圧を高めていきむ力となったり、内臓を支えてウエストを引き締めたりする役割があります。そのため、腹横筋が弱いと弛緩性便秘だけでなく、お腹をぽっこりさせてウエストを太く見せてしまう原因になってしまうのです。
腹筋は1種類ではなく、腹直筋、外腹斜筋、腹横筋の3つの種類があります。
腹筋で一番知られているのは鍛えるとお腹が割れるなどと表現される腹直筋ですが、ウエストを引き締めお腹のぽっこりを解消させるためには一番必要なのはインナーマッスルと言われる腹横筋を鍛えることなのです。
腹横筋を鍛える呼吸法で便秘もお腹のぽっこりも解消へ
では、腹横筋を鍛えるためにはどのような方法があるでしょうか。腹横筋を鍛えるためには、腹横筋呼吸法が効果的です。腹横筋呼吸とは、いわゆる腹式呼吸でお腹の膨らみを意識しておこなう呼吸法です。
具体的な方法についてご紹介します。
腹横筋呼吸法の仕方
- 床に仰向けに寝て、膝を90度に曲げます
- 鼻からゆっくり息を吸い込みます。この時、下腹に空気が入って膨らむようなイメージで吸います
- 口からゆっくり息を吐き出しお腹をへこませます
※ 腹横筋呼吸は1回5セット、1日2回おこないましょう
※ お腹に力を入れる必要はありませんが、下腹が膨らむイメージを大切にしましょう
※ 慣れるまでは下腹に手を当てて膨らみを確認しながらおこないましょう
腹横筋呼吸法に慣れてきたら仕事中や家事の途中でも腹横筋呼吸を取り入れて、息を吸うときに下腹を膨らませ吐くときに下腹をへこませることに意識すると効果的です。
腹横筋を鍛えるためには腹横筋の上部にあたる胃のあたりは緩ませて、腹横筋の中央にあたるウエストあたりは必要に応じて伸縮、下部は常に引き締まっているという状態が理想です。そのため、腹横筋呼吸法と合わせて電車の中やテレビを見ながら、下腹を常に意識して力を入れておくだけでも効果が上がります。
一緒に腹直筋や腹斜筋を鍛えるとさらに効果的
便秘やお腹のぽっこりを解消させるためには、腹横筋だけでなく腹直筋や腹斜筋も一緒に鍛えると効果が上がります。 お腹の筋肉の役割は、一つの筋肉だけではなく3つの筋肉が連動して効果を現すからです。
腹直筋はお腹の前面中央にある筋肉でお腹の表側にあります。腹斜筋は脇腹あたりの筋肉でお腹の表側と深部にある筋肉です。この2つの筋肉を鍛えるための方法もご紹介します。
腹斜筋と腹直筋を鍛える運動
- 右側を下にして横向きになって寝る
- 右側の肩肘をついて上半身を持ち上げる、左側の手は腰に当てる
- 息を吐きながらお腹をへこませて、左横腹を曲げていくように上体をさらに上げてキープ
- 息を吸いながらお腹膨らませて元の位置に戻る
※ 左右両方を10回ずつ1日2セットおこなうようにしましょう
※ 横になるとき、足は両足ともにまっすぐ伸ばします
※ 肩肘を突くときは、肘は肩のちょうど下くらいに置きます
他にも、仰向けに寝て膝を立て上半身を起こす、いわゆる腹筋運動も効果があります。大切なことは継続させることなので、夜寝る前に腹横筋呼吸とともに習慣にするようにしましょう。
まとめ
便秘やお腹のぽっこりは腹筋、特に腹横筋の緩みが原因となって起こることが多いです。女性はもともと筋肉が少ない上、運動不足の方も多く便秘やお腹のぽっこりになりやすいといわれています。また、腹筋が弱いと便秘やお腹のぽっこりだけでなく腰痛や冷え症なども引き起こしてしまう可能性もあります。
腹横筋呼吸や腹直筋、腹斜筋を鍛えて、引き締まったウエストや便秘知らずの健康な毎日を取り戻せるようにしましょう!
助産師 tawara867
子どもや女性に関わる仕事をしていました。ウントピでも子どもや女性に多い便秘やお腹の不調についてたくさん書いていければと思います。自分自身も便秘薬が欠かせませない毎日・・・現在腸活中で、食事には発酵食品を取り入れるようにしています!
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