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幸せ気分も若々しさもここから 腸内フローラの秘めた可能性

アレルギーや免疫、肥満や糖尿病など病気との関連など、ヒトの健康に大きな影響を及ぼすとして、近年、何かと話題の「腸」ですが、腸内フローラの状態によって、眠りの質や気分にも影響を及ぼすのはご存知ですか?

腸内フローラの状態による眠りの質と気分への影響についてご紹介しましょう。

元気も病気も腸がキーポイントだった

Filipe Frazao/Shutterstock.com

ヒトの腸内に生息する100兆個の腸内細菌は、善玉菌と悪玉菌、そして日和見菌に大別され、種類ごとにそれぞれ群生しています。

この様をお花畑にたとえて、「腸内フローラ」といわれます。

この腸内フローラが整っているほど、腸内環境は良いといわれ、食べた物の消化・吸収が良く、排泄もスムーズに行われます。

善玉菌が優位に存在し、腸内フローラが整っていると、善玉菌が炭水化物の糖質から乳酸や酢酸、酪酸を作ることで、腸内は弱酸性に保たれ、腸のぜん動運動を促進して便通をよくし、外部から侵入した細菌の繁殖、悪玉菌の増殖を抑えます。

さらに、善玉菌が作り出すビタミンB群(ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンB12)は悪玉菌の作る有毒物質を分解し、免疫機能を活性化して健康を保ちます。

その他、ビタミンKや葉酸、パントテン酸、ビオチンなどのビタミン類も作り出します。

善玉菌は、ヒトが消化できない食物繊維を消化します。

逆に、悪玉菌が優位に存在し、腸内環境が悪いと、腸内の腐敗が進んで、有毒物質が増えます。

その有毒物質が腸管から体内へ吸収されると、癌や生活習慣病の原因となったり、老化を進めたりします。

元気でいるのも病気になってしまうのも腸がキーポイントになるのです。

腸内環境を良く保つことは、とても大事なことですね。

さらに、ヒトは、睡眠の質が悪くても体調を壊してしまいます。

腸内フローラは、その睡眠の質にも影響を及ぼします。

眠りの質も左右する腸内フローラ

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睡眠には、メラトニンというホルモンが関係しています。

メラトニンは、朝陽を浴びると分泌が抑えられ、その約15時間後に分泌が多くなり、眠気が起こります。

このメラトニンがしっかり分泌されることで、ぐっすりと眠ることができ、朝もスッキリと起きることができます。

さらに、メラトニンには、「若返りのホルモン」といわれるくらい強い抗酸化作用がありますので、老化を防ぐことができます。

メラトニンは脳の松果体で作られますが、メラトニンの前段階のセロトニンの前駆体は、腸内で作られます。

そのセロトニンの前駆体は、必須アミノ酸のトリプトファンから葉酸やナイアシン、ビタミンB6といったビタミンが作用して作られます。

作られたセロトニンの前駆体が脳に送られて、脳の松果体でセロトニンを経て、メラトニンが作られます。

このとき使われるビタミン類は、腸内細菌の働きで作られます。

つまり、腸内フローラが整っていないと、メラトニンの分泌量が少なくなってしまうのです。

よい腸内フローラがヒトを幸せ気分に!

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腸内フローラが整っていると、必須アミノ酸のトリプトファンを多く含む肉類や魚介類、乳製品などを摂取することで、腸内でのセロトニンの前駆体の合成量が増えます。

結果的にメラトニンの分泌量が増え、良質な睡眠をとることができます。

同時に心のバランスも保たれます。

それは、メラトニンの前段階のセロトニンは、脳内伝達物質で、別名「幸せホルモン」とも呼ばれ、ヒトの精神のバランスを保つ働きがあり、幸せな気分にしてくれるのです。

ストレスがかかると、セロトニンが分泌され、異常な興奮や不安感を軽減し、心を癒します。

セロトニンの分泌が減ると、不安感が強くなり、不眠状態が続くようになります。

セロトニンの分泌量が著しく減ってしまうと、うつ病になることもあります。

体内のセロトニンの90%は腸内にあり、2%が脳にあるといわれています。

ストレスを感じると、腸がストレスを緩和するためにセロトニンを分泌し、急激にセロトニンが増えることで、腸管のぜん動運動が活発になりすぎて、下痢になることがあります。

これは、腸からのストレスに対する注意信号ですね。

腸内フローラが整っていれば、セロトニンが増え、幸福な気持ちを高めることができます。

まとめ

良い腸内フローラは、便秘解消効果のみならず、健康を保ち、さらには、若々しさや幸せな気分も保ちます。

腸内フローラを整えることはとても大切なことですね。

毎日の食事で乳酸菌食品や食物繊維をしっかり摂って、善玉菌を育てましょう!

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