詰まる→痛い→もっと詰まるの悪循環
便秘と痔。どちらも厄介なお尻の悩みですよね。 実はこの2つの症状、密接に関わっているんです。両方を同時期に悩んだ経験のある方もいるのでは? 便秘になると、うんちは水分が抜けて固くなります。それを出そうと頻繁にいきむと、肛門周辺が切れやすくなってしまうんです。同じ理由で、肛門周辺だけではなく、直腸に傷がつくことも。 冷えは便秘の原因であると同時に、痔の原因でもあります。血液を停滞させ、肛門付近が痔になりやすいうっ血状態に。 こうしてお尻が痛むと、便秘なのにトイレから遠ざかってしまう人もいます。もちろん便秘は悪化する一方です。便秘と痔は一緒に治す! そのためには??
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便秘と痔を同時に治すために有効な手段、それは下半身の血の巡りを良くすることです。
血の巡りが悪いと、腸の働きが低下し便秘の原因のひとつに。便秘になると腹部に血が滞りがちになるので、全身へ影響を及ぼします。 既に述べたように、痔の原因にもなり得ます。
ですから、お腹や肛門付近といった下半身の血の巡りを良くして、うっ血を取り除くことが大切なんです。
血行が良くなると冷えも改善し内臓が温められるので、胃腸の機能改善も期待できます。
知っておきたい! 一石二鳥のツボはここ
便秘と痔を同時に治すのが良いとはいえ、病院に行くのはどうしても恥ずかしいという人もいるでしょう。 そこでおすすめなのがツボ押し。 症状が軽ければ、自分で便秘と痔に効くツボを押して、症状改善を目指すことができますよ。百会(ひゃくえ)
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百会は頭頂部にあるツボです。
両耳の先端部分を繋ぐ線と、鼻と眉間を結ぶ線をまっすぐに伸ばしていって交わるポイント、そこが百会の位置になります。
刺激することで、自律神経が整い、胃腸の調子を良くする効果があるとされます。
他にも精神を落ち着かせる、頭痛や肩こり、眼精疲労の軽減にも使えますよ。
両手の中指を使って、気持ちいいと感じる程度に押し込みましょう。
3秒程度かけてゆっくりと押し、同じくゆっくりと戻します。
会陰点(えいんてん)
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肛門周辺の筋肉に働きかけ、血流を良くする効果があります。うっ血を取り除きたいときに押すツボです。
場所は小指の第二関節。指先から数えて2つ目の関節です。
薬指側にある関節のシワの先端部分が会陰点です。
揉んだり、関節部分をつまんであげると、うまく刺激できますよ。
お灸で温めてあげるのも効果的。
天枢(てんすう)
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即効性が期待できる便秘解消のツボ。
おへそから横に指3本分(人差し指・中指・薬指)の位置にあります。
左右両側、同時に刺激できるのが嬉しいですね。
長さを計った指3本をそのまま使い、軽くお腹がへこむ程度に押します。
即効性が期待できるので、ツボ押しをするなら、トイレに入りながらするのがよいでしょう。
その際、上半身は背筋を伸ばさずに前傾気味にしておきましょう。うんちがより出やすくなります。
困ったときに一時的に押すのだけではなく、ツボ押しを習慣化することで、便秘になりにくい体を作る効果もあります。
ひどい場合は迷わず病院へ行こう!
ツボ押しには便秘や痔を解消する効果が期待できますが、あくまで症状が軽い場合です。 血便が出る、あまりにも痔の出血が多いなど、個人では対処が難しいケースもあります。重大な病気のサインかもしれません。 恥ずかしさもあるでしょうが、あの時に診てもらえばよかったと後悔しないためにも病院に行き、専門医に適切な診断をしてもらいましょう。まとめ
便秘と痔はセットでやってくる上、お互いがお互いに影響を与えて悪化するという厄介なコンビです。 ですから片方だけにアプローチするよりも、両方いっぺんに治すように心がける方が効率的。 症状が軽い段階での有効な対処法が、「百会」「会陰点」「天枢」といったツボを押してあげることなんです。 同時に食生活などの日々の習慣も見直してあげれば、より改善が見込まれるでしょう。 ぜひ試してみてくださいね。ライター KURO
趣味の自転車を楽しむためにも、お腹の冷えにめっぽう弱い体質を改善しようと奮闘中。
読んだ人が、少しでも「ためになった」と思ってくれるような記事を書いていきたいと思います。

