腸内フローラとは? 性格をも変えてしまう身体の中の小宇宙

2017-01-24
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腸内フローラとは?

腸内フローラとは?

腸内フローラ」という言葉を聞いたことはありませんか? 最近テレビや雑誌でも取り上げられることが多くなっているテーマですので、見たことある!聞いたことある!という方も多いと思います。
さて、この「腸内フローラ」とは一体なんのことでしょうか?

フローラ(flore)とはお花畑のことですので、直訳すれば「腸内のお花畑」。でもこれだと何がなんだかよくわかりませんよね。
もう少し突っ込んで説明すると、腸の中には100兆個以上もの腸内細菌がいて、それら腸内細菌の集まりのことを腸内フローラ(または腸内細菌叢)と呼びます。腸内にいろいろな菌が群れになって住んでいる様子をお花畑にたとえて「腸内フローラ」と呼んでいます。
でも、100兆個と言われても、それがどれくらいの多さなのかなかなか想像つかないですが、人間の身体が約60兆個の細胞でできていると言われていますので、私たちの腸内には身体を構成する細胞以上の数の菌が棲んでいることになります。これが人間と菌の共生関係なのだとすれば、菌がすごく大きな影響を母体である人に与えているとしても不思議ではない気がしませんか?

腸内フローラは体に何をする?

では、この腸内フローラ……実際のところ体にどう影響しているのでしょうか?
既に発表されている研究などから推測されることをヒモ解きますと、「腸内フローラのバランスが、毎日の健康・美容に影響を与えていて、腸内フローラのバランスが崩れると、太りやすくなったり、肌の調子が悪くなったりする」ということが分かっています。 言い換えれば、腸内フローラが、体調や体型に影響するということです。

具体的な例を挙げると、

  • 便秘よりも快便の方のほうが、腸内フローラが良かったり、
  • 痩せ菌と呼ばれる腸内細菌がいたり、
  • 痩せ型・太り型の腸内フローラがあったり、
  • 免疫系を整える腸内細菌がいる
  • ある腸内細菌がいると美容によかったり
  • 日本人特有の腸内細菌がいて、それがいるとワカメなどの海藻類を消化できる

ことなどが分かっています。

「腸内フローラと体型」のエピソードを紹介しますと、これはアメリカでの事例ですが、太った娘の腸内フローラを(病気の治療のために)移植された母親が、その後一気に太ってしまった……なんて事例もあります。
また、腸内フローラで性格が変わるかもしれないことも示唆されています。これはマウス実験ですが、活発なマウスの腸内細菌を移植したら、移植されたマウスの行動も活発になった(性格が変わった!!)なんて話があります。動物実験ではありますが、ゆくゆくは人間への影響も明らかになるでしょう。メンタルへの影響ということでは、鬱(うつ)の人の腸内フローラは、元気な人と比べるとビフィズス菌や乳酸菌が少ないことがわかっています。
長寿の人の腸内フローラを調べてみるとある菌が多く、そして、腸内フローラの多様性も豊富だった……なんて話もあるんです。
他にもたくさんありますが、私達の生活にとても密接に結びついているのだと思うと、とても奥深い世界だなって感じませんか?

でも、どうして今、腸内フローラなの?

最近話に聞く、腸内フローラですが、その研究の歴史は長く、日本にも「腸内細菌学会」という研究者の集まりが10年以上前から開かれています。長らく研究が続けられていた分野ですが、ここ最近は技術革新などにより新しい発見がどんどん出てきていて、それもあって世界的にとてもホットなトピックスなんです。

とはいえ、現時点ではまだまだ分からないことも多いですが、それでも少しずつ腸内フローラがどうやら、便秘と下痢や、ストレスや肥満、不眠、不妊、アレルギーなどと関係がありそうだ……などというたくさんのことが分かってきています。

どうやったら自分の腸内フローラのことが分かる?

さて、ここまで聞いてみて、どうやったら自分の腸内フローラを調べられるの?と思った方は、ぜひ「腸内フローラ検査」を試してみて下さい。
この腸内フローラ検査ですが、もともと病院や研究室で行っていて、それも1回10万円近くもしていたものが、最近では、自宅でとって送るだけの簡易キットなども開発されて、価格も3〜1.5万円近くまで値下がりしています(まぁ、下がったとはいえ、高いですが……)。

やり方は簡単で、検便みたいに、綿棒ではないですが、綿棒みたいなキットの先で便を3箇所刺して、密封。そして、返送するだけです。検査結果が出るまでだいたい1〜1.5か月時間がかかります。

検査キット

では、検査結果で、腸内フローラの何が分かるのか?

ウンログ社の検査結果を例に上げると、全体の腸内バランス、具体的にどんないい菌・悪い菌がいるのか、腸内フローラの多様性、太り型なのか痩せ型なのか、他の人と平均してどんな腸内フローラなのか……などがわかります。

腸内フローラ検査の結果サンプル

腸内フローラにはどんな菌がいるの?

検査をすると自分には、どんな菌がいるのか……というようなことがわかりますが、「でも、この菌」ってどういう菌??という質問もよくいただきます。
次に菌について紹介します(現時点で興味のない方は読み飛ばしてください!)。

まず腸内フローラを全体的に「バランス調整菌」「バランスかく乱菌」「能力未知菌」という風に分類しています(ウンログ社の検査の場合)。

「バランス調整菌」とはお腹のバランスを整える菌の総称です。進歩している腸内フローラ研究によって、腸内フローラを構成する細菌の中に、新たにおなかに・からだに、有益なはたらきをしている細菌がみつかってきました。それらの細菌を合計してこのように呼んでみました。「善玉菌」の考え方に、新たな菌を加えたかたちで表記されています。たとえば、よく耳にする「ビフィズス菌」や「乳酸菌」などは、このバランス調整菌に属します。
「バランスかく乱菌」はお腹のバランスを乱す菌の総称です。一般的に使われる「悪玉菌」を再分類しています。ほとんどの方が0%です。おなかのバランスを乱します。つまり、これらの細菌が増えることはおなかやからだに良くないと思われるグループです。但し、O157やサルモネラ菌のような感染症を引き起こす細菌ではないので、これらの細菌が存在することで直ちに病気になることはありません。ネット情報などにある「悪玉菌」の分類を、最新の研究に則して再分類したかたちで割合を表記しています。
「能力未知菌」はおなかに対してどのような効果を持つのか不明な細菌です。昨今の腸内フローラ研究はすごく進歩していますが、まだまだ人がその機能を知らない腸内細菌も沢山います。「バランス調整菌」と「バランスかく乱菌」に分類できなかった細菌をここに分類しており、「日和見菌」を再分類した考え方です。

腸内フローラを改善するにはどうしたら良い?

検査をしてみるといろいろなことがわかります。結果が良かった人は今の生活習慣を続けてください。良くなかった方は、改善にチャレンジしてください。改善のキーワードは「プロバイオティクス」と「プレバイオティクス」。
大まかにいうとプロバイオティクスは「菌自体」を摂ること。菌入りのヨーグルトを食べることがこれにあたります。プレバイオティクスは、「菌のエサ」を採って、良い菌を増やすことです。水溶性食物繊維を食べることなどがこれにあたります。詳しく知りたい方は、

>> (参考)プロバイオティクスって何?  腸内フローラ改善のキーワード

をご覧ください。

ただ、自分の腸内フローラをよくするといっても、数日で腸内フローラの様子は大きく変わります。アルコールを飲みすぎた翌日はうんちがゆるいな〜なんて経験や、お肉を食べすぎた翌日はいつもよりうんちが黒くなった経験などありませんか? 人間にとっては「たかが数日」でも、菌たちにとっては「一生」なんてことがあるからでしょう。生活習慣によって短期的にも大きく変わりますが、やはり自分の腸内フローラの「通常」を把握しておくと良いですね。
ヨーグルトと一言で言っても、それが持つ菌は多種多様です。それぞれの商品で、この菌はこれに効きます!とうたっていますが、どの菌が自分の体に合うかは人によって違うそうです。そもそも自分の腸内フローラに合わない菌だと、せっかく食べても定着しないという話もあります。
いろいろなものを試しつつ、自分にとってお腹の調子の良いもの、「あ、これ食べた時はうんちの色が良いな〜」と思うものが身体に合っているかもしれません。
スマホアプリ・ウンログの中のウントーークというSNSがあり、それを見ていると、ある人にはあった便秘解消法を、別の人は私はこっちの方が効いたよなんてやり取りを見かけることがあります。
これはうんちの話ですが、きっと腸内フローラについても同じことが起きているのではないかなと思います。

だから、やはり自分の便を観察し、腸内フローラの変化を追いつつ、自分に合ったものを見つけて欲しいですね。

とはいえ、一般的に良いとされていることとしては、

  • 水溶性食物繊維を摂る
  • 脂っこい食べ物を摂りすぎない(栄養バランス意識する)
  • お酒を飲みすぎない
  • 運動をする
  • 睡眠をしっかり取る

が挙げられると思います。

実は日本人はそもそも長寿菌と呼ばれるビフィズス菌を多く持っていますので、そのもともとのポテンシャルを伸ばせば改善しやすいと言えるかもしません。
これはウンログでモニターを募ってやってみたテストですが、水溶性食物繊維のサプリを2週間摂り続けていただいたところ、5人中4人のビフィズス菌比率があがりました。

>>(参考)サンファイバー」で目指せ“美腸女子"! わずか2週間でビフィズス菌が◯倍の例も!?

もちろん個々人の生活習慣やその時その時にライフイベントにも大きく影響されるでしょうから、これだけで影響したといい切ることはなかなか難しいかもしれませんが、試してみる価値はあるかもしれません。

腸内フローラに興味がある人は、ぜひ色々と試してみてください。
検査も使えば、その変化が数字でわかりますので、指標として活用してみてください。

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最近の研究読み解き記事を紹介!

さいごに「もっともっとよく知りたい!!」という方のために。

ウンログでは、腸内フローラに関する最新の研究論文の読み解き記事を発表しています。
一つ一つがとても興味深い事例ですので、興味があるテーマがあれば読んでみてくださいね(海外在住のドクターによる解説です)。

1.長生きする人は良い腸内細菌をもっている!?

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