「便が細くてすっきりしないのはどうして?」
トイレに行って便をチェックしてみたら、いつもより細い便だった経験は誰もがあるのではないでしょうか?
腸の太さが5~7㎝なので、快適な便の太さは直径2~3㎝、およそバナナ位の太さが目安となります。
それより細かったり、ボールペン位の細い便が続くときは、生活習慣の乱れにより排便異常となっているケースも。そのほかにも、細い便は大腸の病気が原因でなる場合もあります。
今回は、細い便になる原因や対策方法について紹介いたします。
こんな症状、当てはまったら要注意
排便は毎日あるので、あまり気に留められることがないのが細い便。細い便が出るときには、ほかにも次のような症状がでることも。
- 下痢ではないけど、便がやわらかめ
- 排便は定期的にあるけど残便感があり、スッキリしない
- 排便前に腹痛がある など
これらの症状がある場合は、単に便が細いというだけでなく、立派な排便異常といえます。細い便を解決するためにも、まずは自分の生活習慣を一度見直す必要があります。
細便解消のポイントは、ストレス解消と生活改善
細い便を解決するための生活習慣の見直しには次のポイントがあります。
毎日ストレスはない?
腸の運動をコントロールしているのが自律神経です。
体にストレスを抱えていると、自律神経が乱れるため、大腸のぜん動運動にも影響が出ます。例えば、必要以上に腸が収縮したり、水分の吸収が十分行われなかったり…。
便の型となる腸が細くなれば、便も細くなりますし、水分の吸収が上手くいかなければ、軟便になりいきんだときに、便が細く変形しやすくなります。
細い便を防ぐには、ストレスの原因を見つけ、リラックスできる生活へシフトすることが大切となります。
食事内容や量は十分?
ダイエットなどで食事量が少ないと、便の元となる食べ物のカスが少なくなるので、便が細くなります。
特に、野菜などに含まれる不溶性食物繊維が不足すると、便のカサが増えにくくなります。
細い便が出るという人は、サツマイモなど食物繊維の豊富な食べ物を取るようにするなどして、食生活に注意するようにしましょう。
便の硬さは丁度よいか
普段の便が硬すぎたり、やわらかすぎたりすると細い便を引き起こす原因になることもあります。
例えば、便が硬くなると肛門が切れて「切れ痔」の状態になります。切れ痔はくり返しやすく、肛門が切れて修復を繰り返すうちに、その部分の組織が盛り上がって、出口である肛門を狭めることがあります。
また、下痢の頻度が高くなると、高い圧力などにより肛門に傷がつき炎症を起こすことがあります。これを繰り返すうちに、肛門自体の組織が固くなって、いきむときにスムーズに肛門が広がらずに、細い便が出ることも。
細い便が続く人は、普段の排便習慣も見直す必要がありますね。
病気が原因のことも!長引く場合は受診しよう
細い便が続くとき注意したいのが、大腸の病気が原因である可能性。
大腸がんやポリープなどにより、腸にできものができて便の通り道が狭まってしまっている可能性もあります。
また最近増えているとされるIBS(過敏性腸症候群)も細い便の原因になることも。
IBSは下痢と便秘を繰り返す病気で、神経質な人にかかりやすいといわれています。下痢までは行かなくても、ゆるい便が出ることで細い便となることもあります。
血が出るなどの他の症状がある場合はもちろんですが、生活習慣を改善しても細い便が続く場合には、専門医を受診することをおすすめします。
まとめ
細い便は、普段の生活習慣が原因となっている場合と、大腸の病気が原因となっている場合があります。
便が定期的に出るからと安心することなく、一度自分の生活を振り返ってみることが、改善のカギとなります。
参考文献
1) 大腸がんとは?|知っておきたいがん検診. URL : https://www.med.or.jp/forest/gankenshin/type/largeintestine/what/. 最終アクセス:2018年2月21日.