腸の善玉菌を増やし、良い腸内フローラを形成する乳酸菌は、牛乳や乳製品、発酵食品になどに多く含まれますが、近年では、その機能研究が進み、より効果の得られやすい乳酸菌のサプリも登場しています。
さまざまな種類の乳酸菌サプリがありますので、ご紹介しましょう。
ひとくちに乳酸菌といってもその数なんと350種類以上
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乳酸菌は、
糖を分解して乳酸を作り出す菌の総称です。
乳酸菌には、大きく動物性と植物性に分けられますが、乳酸菌と呼ばれるにはいくつかの条件があります。
- 糖を分解して作り出すものの50%以上が乳酸であること
- グラム陽性菌であること(グラム染色すると青くなる)
- 菌の形状が棒状または円柱状の桿菌、または、球状の球菌であること(繋がっていることもある)
- 自ら動かない
- 酸素があっても生きられる
- 毒性のある物質を出さない
などです。
ビフィズス菌は、乳酸を作り出しますが、それ以上に酢酸を作り出すため、厳密には、乳酸菌ではありません。
主な乳酸菌をご紹介しましょう。
乳酸菌シロタ株
昭和10年からヤクルト(乳酸菌飲料)に使われている乳酸菌で、胃酸などに強く、生きたまま腸まで届き、腸内のビフィズス菌を増やして腸内環境を整えます。
乳酸菌KW3100株
キリングループが発見した乳酸菌で、アレルギー状態での免疫バランスを整える働きがあります。
LG21乳酸菌
明治が発見した乳酸菌で、他の乳酸菌に比べ、胃でも強く生きる乳酸菌で、ピロリ菌の活動を抑える効果を期待しています。
L-92乳酸菌
カルピス社が発見した乳酸菌で、花粉症やアトピーなどのアレルギー症状を緩和する効果が期待できます。
この他にもまだまだたくさんの乳酸菌があります。
便秘解消に、乳酸菌ならばなんでもいいわけじゃない!
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近年、乳酸菌は、
整腸効果、アレルギー改善効果、感染予防効果、免疫アップ効果などさまざまな機能性を研究されています。
最近では、老化抑制効果についても研究されています。
とても種類の多い乳酸菌なので、効果もさまざまです。
中には、便秘解消にはまったく役に立たない乳酸菌もあります。
便秘解消効果を期待する場合、どうしても胃を通過して腸に生きたまま届く必要があります。
しかし、胃酸に弱い乳酸菌は、いくら整腸効果を持っていても腸にたどり着けないため効果を示すことができません。
便秘解消を期待して乳酸菌を摂るならば、胃酸に強く生きたまま腸まで届くものを選びましょう。
話題の乳酸菌サプリってどんなもの?
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研究のおかげで腸内フローラ改善に効く乳酸菌をサプリで効率的に摂ることができるようになりました。
乳酸菌を含む菌類は、胃酸に弱いものが多いですが、
サプリなら胃酸に負けずに腸までたどり着いて効果を示すことができます。
さらに、腸内フローラ改善にいいものづくしの乳酸菌とビフィズス菌、オリゴ糖を一緒にしたサプリもあります。
代表的な乳酸菌サプリの特徴をご紹介しましょう。
MG28
MG2809乳酸菌が含有されています。
日本人由来の乳酸菌のため、日本人の腸になじみやすいといわれています。
胃酸などの消化液や熱にも強い乳酸菌です。
サポート成分として、ビタミンB群、セレン、亜鉛といった成分が配合されています。
MC2212
明治が約40年間乳酸菌飲料に使用してきた乳酸菌で、生きたまま腸まで届かないと効果のないタイプのため、鮮度を保つために要冷蔵のサプリです。
プラズマ乳酸菌
キリンと小岩井乳業が共同研究で発見した乳酸菌で、腸内フローラの改善の他に、免疫細胞のプラズマサイトイド樹状細胞を活性化して、免疫力を高めることが注目されています。
まとめ
乳酸菌には、とてもたくさんの種類があり、効果も整腸作用だけでなく、アレルギーを抑えたり、免疫力をアップしたりとさまざまな機能性が研究されていて、乳酸菌の力はすごいですね。
今後の研究にも期待大です。
腸内フローラを整えることが、便秘解消に繋がるため、乳酸菌を摂取するは便秘解消には必須です。
乳酸菌サプリは、効率的に乳酸菌を腸で作用させることができるので、忙しいときなどでも手軽に便秘対策ができるのです。
病院薬剤師として働いていました。現在は、育児中です。
わかりやすい記事作成を心がけています。
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